025  臨床生理学Ⅳ

熱力学の法則とサーモグラフィ

 絶対零度(-273℃、OK)より高い温度にある物体外界に向けて赤外線が放射されている


 【医用赤外線サーモグラフィ】

 皮下1mm以内の深さにある組織から放射された赤外線

 波長10㎛前後の赤外線量



ステファン・ボルツマンの法則

 放射に関して理想化された物体である黒体が絶対温度T(K)であるとき、その物体から放射されるエネルギー、即ち波長λの赤外線のスペクトル強度


 プランクの法則

 Mλ = C₁/λ5・1/ec2/λT-1

 プランクの法則から絶対温度T(K)の黒体の単位表面積から放射されている赤外線のエネルギー量


 ステファン・ボルツマンの法則

 M=∫λ=∞λ=∞ Wλ dλ=бT⁴

 大らかにとらえると、物体から放射されるエネルギーは温度の4乗に比例



左右差サーモグラム

 左右減サーもグラム

 矢状面を中心とした左右の対応部位間で減算をおこなって得られるサーもグラム

 健常人 ☞ 左右差は0.6℃以下

 左右差が0.5℃以上あれば病的意義のある可能性が高い

 1℃以上の左右差は異常所見



高温相を示す部位または疾患

 顔面

 眼窩腫瘍

 血流豊富な腫瘍

 各種炎症

 静脈瘤

 静脈うっ滞

 動脈瘤

 動静脈奇形

 ケロイド

 乳癌

 精索静脈瘤の患側陰嚢(正診率が高い)

 急性痛

 血行再建術の有効症例

 交感神経ブロックの有効例など

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