009  感染症Ⅲ

C.感染症に関する知っておくべき事項

 1.感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

  ・危険性の高いものから一~五類感染症に分類。


 2.正常菌叢と菌交代現象

  ・正常菌叢;皮膚、口腔、鼻咽頭、腸管、腔などに共存する細菌

        や真菌

  ・菌交代現象;抗生物質投与により、感受性のある正常菌叢が減

         少・消滅し、抵抗性の細菌・真菌が異常に増殖し

         た状態。

  ・菌交代現象による感染症;偽膜性大腸炎、腔カンジダ症など。


 3.日和見感染

  ・ステロイド薬、免疫抑制剤の使用、糖尿病、白血病、AIDSなど

   の患者。


 4.薬剤耐性菌

  ・メチシリン耐性ブドウ球菌(MRSA)、パンコマイシン耐性腸

   球菌(VRE)など。


 5.院内感染

  ・日和見感染や薬剤耐性菌による感染が多い。

  ・針刺し事故等による医療従事者の感染症も含む。


 6.新興感染症と再興感染症

  ・新興感染症;過去25年間で明らかにされた新しい感染症。AIDS

   、ヘリコバクター、エボラ出血熱など。

  ・再興感染症;一旦減少していたが、再び増加してきた感染症。

   デング熱、結核、マラリアなど。


 7.人畜(人獣)共通感染症

  ・狂犬病、鳥インフルエンザ、オウム病、クリプトコックス症、

   エキノコックス症など。

  ・重症急性呼吸器症候群(SARA)の様に、突然ヒト社会に出現す

   ると大流行する危険性がある。


 8.敗血症

  ・感染症による全身炎症反応症候群。

  ・重症化すると多臓器不全や敗血症性ショックに陥る。

  ・病原菌が血液中に侵入しただけの菌血症とは区別する。


 9.食中毒

  ・感染型;微生物の増殖による。カンピロバクター、サルモネラ

       など。

  ・毒素型;微生物の産生する毒素による。黄色ブドウ球菌、ボツ

       リヌス菌など。


 10.性感染症

  ・AIDS、性器ヘルペス、梅毒などがある。

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