第32話 海の家 ~破~

 海の家は繁盛し、いや、繁盛し過ぎてしまったために開店4日目にして爺さんからストップを掛けられた。なんでも、厨房のレベルが会社の人間では無理だという結論に至ったからだそうだ……まぁ、零の味を出せる人間はそういないだろうしな……納得。ここ4日間は、俺の疲労はホントにピークに達した。朝と昼は商売に勤しみ、店が終わると零と海で遊び、夜は零とお楽しみ(強制)を行いと……やばいな。そして、今日は5日目となるところだが、店は閉じるためにバカンスへと転換した。そのため、今日ずっと遊ぶからと早めに零にアレを切り上げてもらい、惰眠を貪っている。



 あぁ~、寝るって幸せ~。幸せなせいか両手にすごく柔らかい感触が……おー、指が吸い付いていく……しかも、なんか甘いいい香り……


 「あ、ちょっと涼さん……あぁん♡」


 え、零の声が微かに聞こえる。あれ、そういえば、今、俺寝てるんだよな…。この気持ちいい惰眠に気持ち良い手触り、うん、非常に良い。

 左手をその柔らかいものから一旦離して、その周辺を探る……つるつるでこれもまた触り心地が良い。それを撫でていると、少し感触が違い、布のような、繊維のようなものに触れた。これはなんだと思い、撫でまわすと、右手とは違うが弾力のある柔らかいものがあることに気づいた。


 「え、ちょ……涼さん♡」


 また、零のような声が聞こえるが気のせいだろう。左手で堪能していると、その布のようなものとつるつるのものの間に手が入ったようで、少し窮屈だが、そのまま触り続ける。少し手を伸ばすと、角張った骨のようなものがあり、それを迂回すると、手には少しフサフサした感触が広がる。なにか動物の毛並みの様であった。


 「……っ、涼さん、そこは……。」


 また、声がしたが惰眠の心地よい夢なのだから、起きない、起きない。また、少し手を伸ばすと、ぷっくりとした感触のものがあった。少しくぼんでいる様で面白い。だが、やはり右手の感触の方が良いので、左手を戻し、少し強めに揉んでみる……よくよく触ると先にちょっと尖ったところがある。それをくりくりするのも楽しい。


 「涼さん……そんな……♡」


 とても堪能したので、そろそろ起きようとする。なんだろうか、心地良い夢だったのか、俺の愚息は今にもはち切れそうである。零に見つかるとアレの続きにされそうだから、収まるのを少し待つ。



 もういいだろうと起き、目を開けると、目の前には見たことのある白い肌と昨日のアレの最中に見た女性用下着の留め具……まさか…。あれ、もしかして、俺のこの触ってるのって……零の胸かーーーー!!!。

 俺は素早く手を戻そうとするが、右手は零の体の下を潜っているので取れない。そう、俺は零に後ろから抱き着いて寝ていたのか……じゃあ、まさか、左手で途中触っていたのは……。


 「零、ごめん、起きてる?」


 「はぁい、ぐすっ……起きてますよ。」


 「一回、起きてもらっていい、腕が抜けなくて…。」


 「わかりました……。」


 そして、零に起きてもらい、腕を抜く。そこから、なぜか泣きそうな零に謝罪する。


  「零、ごめん。寝ている最中に色々触ってたみたいで……。」


  「寝ていたんですか!?、私ずっと朝から襲ってもらえ…襲われるって思ってしまいましたよ。もう涼さんたら、ずっと私の胸を揉んで、それで涼さん、アソコを大きくしてずっと背中に当たってたんですよ。しかも、そこから、お尻撫でまわして、そこから……前も触ってきて♡……。」


  「え、じゃああのフサフサとぷっくりしたのって……。」


  「この頃ずっと、涼さんのアソコが出たり入ってたりしたところですよ。」


  「あ……ですよね。」


  「でも、そこから涼さんのアソコがどんどん小さくなって……やっぱり毛のある嫁は嫌いなのかと思ってたら少し涙が出てきてしまって……。」


  「そんなわけ……。」


  「じゃあ、今から……その夜の続きを……私のこと弄んで不安にした責任取ってください♡」


  上目遣いで涙ためながら言わないでよ……。


  「はい……。」


  俺の返事を聞くと、すぐさま嬉しそうに全裸になった。その姿に俺の愚息もマックスになってしまった。零はベットで仰向けになり、Ⅿ字に足を広げ、自らの少し薄く黒いものがある大事な所を俺に広げて、こう告げる。


 「もう準備できてますので、さぁ、どうぞ♡」


 すこし目にした時計は朝6時をしめしていた。






 零曰く、ちょっと前に薄くではあるが毛が生えてきてしまい、それを気にしていた。周りはみんな生えていて、生えていないのが羨ましいと言われていた零にとっては残念でならなかったらしい。だが、そこから俺に抱いてもらえる回数が減ってしまったのと重なり、毛がない方が良いと考えた。だが、しかし薄い毛は逆に男をそそるという情報を手に入れ、そのままにしていると、昨日早くアレを切り上げられたことと今朝の毛に触れた瞬間に俺の愚息が小さくなったことで好みに合わなかったんだ、嫁失格と自分を責めていたらしい。



 「別にそんなこと気にしなくて良いのに俺だって生えてるし。」


 今、現在昼の12時である。おおよそ6時間のアレが繰り広げられ、汗や〇〇だらけの俺たちは風呂の中である。湯舟くらいは一人でとはいかない。まぁ、朝と違って俺の愚息も力尽きてしまって、理性がどうとかというのは心配ない。大人しく小さくなって、俺の足の間に挟まる零の背中に乗っかている。


 「涼さんは良いんですよ。程よい感じで、しかも……その…アレが大きいですし……。」


 「決めました、今度から脱毛します。そっちの方が気持ちいいですし、それに……涼さんに…舐めてもらいやすいですし♡」


 「……んなこと言うなよ。」


 「私も生えてきっちゃたんで、これでクラスに生えてない人っていなくなるんですよね~。ずっと生えない人が羨ましいですぅ~。」


 「え、じゃあ、他はもうみんな生えてんだ。」


 「そうですよ。彩ちゃんとか未来ちゃん、プールの時にその話題になりましたから。結構見えちゃうんですよね。」


 「加藤に、未来ね~」


 おっといかん、いかん、勝手に頭の中で下着姿でそれを恥ずかしそうに脱ぎ、毛のある加藤と未来が………。


 「痛っ!」


 俺の愚息に突然の痛みが走る。棒のみならず、ボールごと掴まれてる。


 「今、絶対に想像しましたよね。大きくなってるの分かってるんですからね。」


 「それは…ちょっと…。」


 「私の体以外に反応しないようにしないといけないようですね。」


 「え、ちょっと……」


 そこから、風呂場でまたアレが始まった。朝は主導権は俺にあり、零は身を任せて艶めかしい声をあげていた。しかし、風呂場は違った。零が主導権を完全なものとし、俺は零に絞り取られていく。艶めかしい声を上げるが、「まだまだ出ますよね。」や「もっと強く突いて下さい。」、「もっと濃いの出してくださいよ~。」というのが大半である。



 そして午後2時、俺は疲れ果てた。


 「零、もう無理だ……もう出ない、疲れたよ。」


 「じゃあ、これくらいにしますね。もう私以外に大きくしちゃだめですよ。」


 俺の愚息を持ちながら、なんとも怖い笑顔で許しを得た。



 「じゃあ、これからご飯食べて、海に出ましょう。」


 「お、おー。」


 疲れのあまりか声を出すにも一苦労だ…。朝めし抜きの昼飯にありつく。零がもの凄い速さでバイキング形式から食事をとってきて、俺の席の前におく。


 「はーい、涼さん。お食事ですよ~あーん♡」


 力なく拒否することもできない俺には抗うことはできない。黙って、零が俺の口元へ持ってくるものを食べる。


 「涼さん、次は何が食べたいですか?」


 「え、俺が行くよ。」


 「だめですよ~。涼さんは疲れてるんですから。」


 「じゃあ、あれとあれとあれで…」


 そして、俺のあーん食事は続いた。周りには、なんかここ最近、海の家で見たことある人が多かったが、気のせいだろう。



  「ほら、涼さん、どこ見てるんですか?あ~んですよ~。」


 海に出るまでが非常に大変な日になりそうだ。と言うか、もうすでに体力はない。零、持久走とかダメなのに、なんでそんなに元気なの?




 「あ、零ちゃんたち、ここにいた!」


 「遅めの昼食だな。」


 「ねぇ、勇人、零ちゃんはご機嫌だけど萩原君死にそうな感じだよ?」


 「あー、うん、そうだな……。」


 遠目から何があったのかを察する葉山に俺は気が付くわけもない……。



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