読後にじんわり沁みてくる、地に足の着いた人生の物語。

身体を壊して前職を辞めたライザ。
偶然見た展示会で機械細工に魅かれ、職人クリフォードに弟子入りする。

歯車を使った機械細工の描写が美しい。
特にライザの最初の作品は、実際に見てみたいくらいです。
人生、何もかも失敗することも、何もかも成功することもない。
ライザが過去に挫折した経験も無駄にならず、生きてくるのは良かった。
しかし、全てがとんとん拍子に上手くいくわけでもなく。
ああ、現実的な選択だな……と思いました。
恋愛だけでなく、もっと大きな、人生の物語でした。