裕福な暮らしとは…

なかなか話せないまま黙々と豪華な料理を食べ進める。


これはターキーなのだろうか。溢れる肉汁が口の中を満たす。

この城の料理は日本でいう縁起料理なのだろうか。それだったらとても裕福だな


「…ねぇカイト君。今日召還されてなにか思ったことはある?」


緊張が張り巡らされていたこの空間でエイルが口を開いた。


「はい、まず率直な思いはこんな自分が召還されてよかったのかなと思いました。」


「そうだよね。いきなり召還されたら驚くよね。」


「お父様も最初は苦労したんだって。何度も母国に帰りたくなったって聞きました。」


(クレモンド王もこの世界に召還された一人なのか。しかし、儀式召還は100年に一度しか行うことができないはずだ。クレモンド王は今何歳なんだ?)


「エイルさん、クレモンド王は今何歳なんですか?」


なんとか話を繋げようと思いついた疑問は口が躍るようにでた。


「それは私にもわからないんだ。」


まさか、永遠の18歳!みたいなことなのだろか。


「食事が終わったら私の部屋に来て。召還書を見せてあげる。」


「ご馳走様。じゃあ部屋で待ってるからね」


そう言うと足早に食堂を後にしてしまった


恋人の部屋に初めて入る時の気持ちが理解できた気がする


(…にしても、食べるの早くないか。自分はまだこんなに残っているぞ。これが慣れという事なのだろうか)


しばらくして食べ終わると、あたかも狙ったかのように良いタイミングでカエデさんが来た。


「カイト様、お部屋にご案内致します。」


カエデさんに連れられて自室へ案内された


「ここがカイト様のお部屋でございます」


そこはいかにも『豪華ゴージャス』という言葉が似合うものであった



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