シンリュウの封印石
あれからどのくらい歩いたのだろうか
日は完全に落ちきっていた。
辺りは完全な山岳地帯。こんなところに本当にその目的地と言うものがあるのだろうか。
少し疑心暗鬼になりかけていた。
「もうすぐです。」
「はぁ~まだ長いのか」
現世の自分はあまり運動は得意ではなかったためこの疲労感はこたえてきた
「つきました。此処は龍の祠です。」
「カイト君にはこの国の宝龍である神龍シェムハザと契約していただきたい。」
「深層部にシェムハザの封印石があります。」
「神龍シェムハザ…そんな龍を自分が契約できるのか?」
龍と契約することはこの国では普通のようだがそれが自分にできるかはわからない。
ましてや、日本で言う国宝クラスの龍と契約するとなるとなおさら不安が積もる。
「…今はできません。」
「シェムハザと契約するには光属性であることと龍乗りスキルがMAXであることです」
「そして、シェムハザ自身認められないと契約成立にはなりません。」
「今回は、カイト君にシェムハザをみてもらう為にきてもらいました」
そんな会話をしつつ深層部に到着した。
「上を見て、これがシェムハザの封印石よ」
言われた通り上を見上げるとそこには大きな龍の石像があった。
「今からシェムハザを呼び覚ますので共鳴してみてください」
そう言うとエイルは呪文を唱え始めた
「君主は光明の座にて天を司る者。今ここに、光を導きその姿を表したまへ」
ゴゴゴッッッッッッ
石像が光出し少しずつ龍の形がはっきりとしてきた
「これがシェムハザの姿よ」
その姿は実に神々しく宝石以上の輝きを持っていた。
「これが神龍シェムハザ。本当に僕が契約できるのだろうか」
「うぬが今回の挑戦者か。我と契約したければ光を導くのだ。」
『光を導く』はきっとエイルの言っていた3つの試練のことであろう
「シェムハザ、今回は契約に来たわけじゃないわ。」
「…なんじゃ。せっかく目覚めたと言うのに。」
神龍シェムハザは意外とエイルに懐いているようだ。
「カイト君、今回は来ただけだけど、近々契約してもらうことになるから覚えておいてね」
「なんじゃ、お主が今回の挑戦者だったのか」
「なつかしいのう。我を完璧に操ってこの国創ったあの男が」
「うぬもアイツと良く似たオーラを感じる」
「きっとお主もあの男のように勇敢に駆け抜けるのだろう」
あの男とは誰だろう。でも、素質はあると言われたのは少しほっとした。
「ありがとうございます。僕もその人みたいになれるように頑張ります。」
「意気投合したみたいだね。シェムハザありがとう。また休みについて。
「じゃあもう夜も遅いことだし帰りますか」
「ここからまたもどるのか。」
今までの疲労感が足にきていた。
「ああ、大丈夫。一度来た場所からは街に
ありがたい。つくづくここが異世界であることが実感できる。
「じゃあ行きますよ。
二人の姿が消え、街に移動した。
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