悪魔を呼び出したかばんちゃん
ぼくはある日、図書館である一冊の本を見つけました。中を開いて見ると不思議な模様が書いてありました。
ぼくは何故かその模様が気になり、その本を持ったまま、地面に見よう見まねで
その模様を書きました。そして真ん中に立って、あるフレーズを口にしました。
ぼくは無意識にその行動をしていて、
本能的な行動のように感じました。
すると、紫色の禍々しい光を模様が放ち
ぼくは腰を抜かしてしまいました。
目の前に黒い影のような物が現れました。
「た、たうぇ、食べないでくださいっ!」
「お前が俺を呼び出したんだな」
急に喋ったので、驚いて足が震えて
言葉が出てきませんでした。
「俺は悪魔だ。お前が俺を呼び出した時点で契約は成立したからな。
お前のなはなんだ」
どうしていいかわからずか細い声で名前を言いました。
「か...、かばんです」
「かばん、何か叶えて欲しい事があれば俺が叶えてやる。だが、ひとつの願いにつきお前から何かを奪ってやるからな」
「叶える...?」
(僕の願い事....)
その場で言う気にはなれませんでした。
「まあ、今すぐ言わなくてもいい。
大切に願いを使うんだな」
黒い影はずっとぼくに付いてきました。
サーバルちゃんや他のフレンズには見えてません。
ぼくは願いを叶えられると聞いてずっと
悩んでいました。
ぼくは、人間に会いたい。
この黒い影にそれを願ってもいいのだろうかって。
もっと、他のことに使えないかな。
黒い影は退屈そうにあくびをします。
そして、たまにこう言ってきました。
この世界を欲しくないか?
誰か嫌いな奴はいるか?
お金は欲しいか?
ぼくは全て拒否しました。
ある日のことです。
友達のアライさんが慌てて図書館にやってきました。
「フェネックがっ...!」
フェネックさんが苦しそうに熱を出したとアライさんが涙ながらに言っていました。
ぼくは、決心しました。
「悪魔さん、フェネックさんの病気をなおしてください」
「お前、他人の為に願いを使うのか?
バカか?」
「バカでも構いません。ぼくはただ、友達を助けたいんです」
「わかった。お前の願いを叶える義務があるからな。だが、お前のことが気に食わん。大切なものを奪ってやる。」
後日、僕の右目は見えなくなりました。
ーーーーーーーーーーー
《作者より》
僕は何をしたかったのだろう?
今この文を見返すとたぶん、かばんちゃんがどんどん辛い思いをするのに健気で前向きに生きる様子を描写したかったのかも知れません。こんなフリーゲームありましたねー...
合掌( -_-)/Ωチーン
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