赤ずきんちゃん

むかしむかし、あるところに、

赤いずきんを被ったかばんという女の子がおりました…。


「かばんちゃん、森の向こうに住むミライさんが病気になったんだって!

かばんちゃん、お見舞いに行ってくれる?」


「うん、わかった!」


「じゃあ、ケーキとぶどう酒を持って行って!」


かばんはミライさんのお家へ1人で行くのは初めてです。サーバルは少し心配しましたが、サーバルは用事があり一緒に行くことができませんでした。


出掛ける前サーバルはこう言いました。


「あっ、そうだ!行く途中道草しちゃダメだよ!あとオオカミに気をつけてね?何するかわからないから出会っても無視するんだよ?」


「うん、わかった!大丈夫!」


それからかばんは元気よく、


「いってきます!」


と言って、出かけました。



森を歩いていると、その途中、かばんはとあるフレンズに会いました。


「やあお嬢さん。こんなところで何してるんだい?」


「あなたは誰ですか?」


「私はタイリクオオカミさ」


微笑みながらそう答えました。

オオカミという言葉を聞いて、一瞬サーバルの言ったことを思い出しました。

しかし、動物好きのかばんは笑っているオオカミを見て悪い事をするようには

思えませんでした。


「僕は、かばんです。森の向こうに住むミライさんのお家へ行きます」


かばんも微笑んで答えました。


「そうかい。じゃあ気をつけて行くんだよ」


手を振ってタイリクオオカミと別れました。





ミライさんのお家では、ミライさんは

風邪を引いておりました。


「ゲホッ...、ゲホッ...

熱も下がらないし…、ああ、ダルいわ...」


コンコン


扉をノックする音が聞こえました。


「かばんです!お見舞いに来ました!」


「ああ、かばん...、ありがとう。

今起き上がれないから、入ってきていいよ」


そう言って入って来たのはなんと

あのタイリクオオカミでした。


「えっ!?」








少ししてかばんはミライさんの家にやってきました。

途中道に咲いていた綺麗な花を持ってます。

かばんはお家の前で少し気になる事がありました。


(ミライさんは何時も扉を閉めてるのに

何で、開けっ放しなんだろう。)


不思議に思いました。

かばんが家の中に入ると、変な匂いがしましたが、気付きませんでした。


かばんはベッドに近付きミライさんに挨拶しました。


「ミライさん、こんにちは」


しかしミライさんは挨拶をしませんでした。

(あれ?おばあさんの様子がおかしいな

病気なのかな?)


「ミライさんのお耳は、大きいですね」


ミライさんに化けたオオカミは言いました。


「それはね、お前の可愛い声をよく聞くためだよ」


「それに、目の色が...、右と左で違うんですね。ちょっと怖いです」


「怖がることは無いよ。お前の可愛い姿をよーく見る為さ」


「ミライさんの手、そんなに大きかったですか?」


「それはお前を抱いてやる為さ...

こっちにおいで...」


「...あなたは、オオカミさんですか?」


「...」


二人は黙ったまま、見合いました。


「ミライさんはどこにいるの?」


「食べちゃった」


「...」


「いい顔頂き」


そう言ってオオカミさんは笑いました。


「そんな悲しい顔をしないでおくれ」


「だって...」


「私はキミの笑った顔が好きだ

好きだから、一緒になりたかった。

けど、ハンターが来たら、私は殺されてしまう」


「初めてあったのに?」


「一目惚れってヤツかな?」


オオカミはまたクスッと笑いました。

かばんはオオカミに対して怒りの気持ちは湧きませんでした。


「こっちにおいで」


かばんはオオカミのいるベッド入りました。


「可愛い顔してるね」


その手でかばんの頬を優しく触ります。


「た、食べないでください...」


「食べないよ」


優しい笑顔を見せました。


「ずっと一人ぼっちで寂しかったんだ」


かばんはオオカミにずっと撫でられているうちに眠たくなってきました。


ーーーーーーーーーーー

《作者より》

童話を元ネタに作成した。

オチ的には猟師(配役はヒグマ)

が銃でパーンってどっちか撃つ予定だったのかな?僕も忘れた。命拾いしたな!(色んな意味で) 合掌( -_-)/Ωチーン



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