8話

「紺…」

「か、神主さん…」


神社内の廊下にて、紺は壁際に追い詰められていた。

その目前には神主さん。


「神主さん…急にどうしたんですか…?」


どんっ!


神主さんが壁に手をつきました。

いわゆる壁ドンとき言うやつですな。

わー神主さんかっこいいーひゆーひゆー(棒


「わわっ!?あの…急にそんなことされても…」


急な展開に紺ちゃん真っ赤になってます。


「紺…」

「はっ、はいっ!?」

「僕にお前をくれないか?」

「ええ〜っ!?」

「お前を僕だけのものにしたいんだ…」

「えっ、その…それは嬉しいんですけど…心の準備がと言いますか…その…!?」

「僕、もう我慢できない…!!」


近づく神主さんの顔(イケメン度当社比2倍!!)


「んっ…」


紺は目を閉じ、少し顔を上にあげて…


「おおっ、やっぱり最高だよ!!」

「へ!?」

「紺のしっぽ!!」

「んん〜!!」


恥ずかしさやらなんやらいろいろ混じって紺はさらに真っ赤になりました。


「いや〜、このもふもふ感は想像以上に…おお…ここは天ごぐふぅ!?」

「神主さんのバカ〜〜!!」


紺の左足が神主さんの鳩尾を撃ち抜いてーー


「はっ!?」


紺は目を覚ましました。

足元にはさっき神主さんを蹴った時に現実で蹴り飛ばされたのだろう布団。


「夢か…」


紺は小さくため息をつくと、


「ほんと、あの人はブレないなぁ…」


小さくつぶやいた言葉はため息と一緒に闇の中へと消えて行きました。







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