この物語の詳細は、作者様の近況ノートに既に書いてあるので、ここでは本当に感想だけを書きます。詳しくは作者様の近況ノートをご参照ください。
まず、作中の神様たちが、ただの信仰の対象と言うだけではなく、人間と大きく変わらない姿で描かれていることに、新しさが感じられる。多くの現代ファンタジーにおいて、神様と言えば力の源である。もちろん、この物語のミカゴという存在はいる。ミカゴは神様に神通力を与えられた人間のことだ。しかしその神通力は、それほど目に見えて激しい物ではない。よって、この物語の大半は神様と人間を巻き込んだ事件解決に、大きく分量を割いている。
そして福岡大宰府と言えば、菅原道真が流刑された土地である。飛び梅伝説や和歌が有名である。歴史好きな小生にはたまらない登場人物だった。また、他の神々も人間世界に溶け込むように生活していて、神々同士の関係や、そのミカゴたちとのやり取りは時にユーモラスで、知的である。
本当に魅力が沢山詰まった作品だ。
是非、御一読下さい。