第23話 花火とミルク
花火が間近で上がる。
「すごいね!」
花火が上がる度に
さくらの笑顔が照らされる。
思わず抱き寄せてキス
しそうなところを手で遮られた。
「ダメですよ」
そうだよね…
頭をくっつけて
「こうしてていい?」
「少しだけですよ」
目を閉じて
花火の音だけを聞いて
抱き合う
それだけで
いい。
「ごめんね、置いて行っちゃって」
さくらが走って戻ってきた。
「もう疲れたよ、早く帰ろう」
ホテルに着いて、子供達を寝かせると
さくらが温かいミルクを寝室に持って来てくれた。
「大丈夫?」
「うん、痛み止め飲んだから大丈夫」
マグカップを置いて、さくらにキスをする。
淀みのないキスだった。
何も聞かないでも解る。
今まで、淀みのあるキスをすることが
何度かあった。
でも、なにも聞かなかった。
さくらは嘘が下手だから。
嘘をつかせたくないから
何も聞かないでいた。
さくらは僕を愛していて
今も僕の妻だ。
それでいい。
長いキスをしながら
こんなに疲れているのに
ほんとに男ってヤツは。
自分でも呆れる。
さくらの手をとり
僕の下着の中へ滑り込ませた。
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