第50話 ドラゴンの守護者


祭壇の上にある鏡に、ドラゴンの主神なる人物が映し出されていた!


その事に「つきれん」は気が付かず、今だにドラゴンに話しかけている。


ドラゴンは意識を失っているので、意識を戻そうと何回も頬を軽く叩いている。


ドラゴンの守護者は、「つきれん」の行動を黙って見ていた。




......................................................




お~い!ペチペチ!起きろ~!


【――】


起きないと、服を脱がすぞ?


【――】


反応が無い!では服を脱がして、逆さ釣りにするか!


【――】


ダイヤル2の服従を使うのも好いな!


【――!】


ダイヤルのセット完了!せーーの!


【まって~~~!】


気が付いたか!停戦交渉をしようじゃないか!


【停戦交渉?】


そう!停戦交渉だよ。キミ達と戦わない為に取り決めをするんだ!


【戦わない取り決めですか?】


そう!今回みたいな不幸な戦いを失くす為だよ!


【神族とは戦いません!】


ガヤルド大陸南部地域は、アヴェンタドール様の領地だ!もしも今後手を出せば.....


【はい!解りました手を出しません!】


〔話し合いは終ったみたいだな!〕


【主神様!】


んっ!この声は......まさか?


【我等が神が、お出で下さった!】


あの~チェンテナリオ様?何してるんですか?


〔ドラゴン達に呼ばれたから、暇を見て謁見をしてのじゃよ!〕


なるほど!ドラゴン達の主神って、チェンテナリオ様だったんですね!


〔昔な~このドラゴン達が暴れまわってたから、懲らしめたんじゃ!〕


ふむふむ!


〔そうしたら、儂に従うから助けてくれと言い出しての!〕


なるほど!


〔何で此処に、つきれんが居るんじゃ?〕


このドラゴン達に攫われて暴行されたのです!


〔何じゃと!もう悪さをしないと約束したじゃろうが?〕


【人間と思っていたので、名誉神族の威厳を示したのです!】


ほう!威厳で生贄にされかけたと?


【主神様が生贄を喜んでくれるかと思い.....】


〔ばかもの~!生贄は止めろと言ったじゃろうが!〕


【可愛い女の子の生贄ではなくて、申し訳ありません!】


ちょっと.....チェンテナリオ様?可愛い女の子の生贄はOK何ですか?


〔そんな事は無いぞ!誤解をするでないわ!〕


【主神様!もうしませんので、何卒ご慈悲を下さい。】


〔つきれんよ!今回の事は御主に全て任せる!こやつ等を好きにするが良い!〕


チェンテナリオ様の仰せのままに!




......................................................





そうしてチェンテナリオは、鏡から姿を消したのであった。


停戦交渉も終わりかけた時だった!


辺りに爆音が轟いたのは!


数百の魔法の球体が、ドラゴン達の周りに降り注いでいる!


そして、空の上には見知った人が、天馬に跨って居るではないか!


地方監察伯のエゴイスタ様とアヴェンタ様だ!


あれ?何で2人が此処に居るんだろう?


アヴェンタの後ろには、レッチャットとハラマも居た!


全員が完全フル装備姿である!


甲冑姿のレッチャットさんも可愛いなぁ!ハラマは如何でもいい!


「つきれん」はアヴェンタに対して、魔法を撃つのを止める様に言っているが!


爆音・爆炎・砂煙でアヴェンタには、見えてなかった!


そんな状況で、誤射は起こった!


1発だけならば、誤射だが2発3発と飛んで来るのは、誤射とは呼ばない?


「つきれん」の頭上に、5発もの魔法の球体が降り注いだのだ......


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