第49話 つきれんとドラゴン
ドラゴンに拉致された「つきれん」は、ドラゴンの主神に生贄として
捧げられると告げられたのだった。
ドラゴンは「つきれん」の事を人間と、勘違いしていたからだ。
この時ドラゴンが、勘違いしてなければ悲劇は起きなかった。
人間と勘違いさえしなければ......
「つきれん」も必死に、ドラゴンに説明しようとしたのだが、ドラゴンは
一向に話を聞く気はなかった。
そうしている内に、ドラゴンの生贄の儀式が準備できたみたいだ。
祭壇の上に連れて行かれる!
ドラゴンは、「つきれん」の首に剣を当てる!
そうして、ドラゴンの主神に生贄を捧げる事を告げだした!
ドラゴン達は、一心不乱に神に祈りを捧げていた。
「つきれん」は逃げるのなら、今だと悟り暴れだしていた。
ドラゴンが祈りに集中している今が、逃げ出すチャンスだと信じて!
「つきれん」の手は縛られていたので、口と歯を使って縄を解いて行った。
縄が解けた時には、ドラゴンも祈りを終えて、儀式を進めようとしていた。
「つきれん」は逃げるタイミングを計っている!
そうして、振り下ろされる剣は、「つきれん」の首を
だが「つきれん」の首は、まだ繋がったままだ。
何故ならば、此れまで余り使ってなかったピッコハンマーが、「つきれん」の手に
握られていた。
ピッコハンマーで、相手の剣を受け止めていた。
ドラゴンが信じられないと、口々に叫んでいる!
ドラゴンの振り下ろした剣を受け止めた事が、信じられないからだ!
ドラゴンが使っている剣はレア級で、「つきれん」の武器はユニーク級だから
斬れないのは、当たり前である!
そうして、「つきれん」はピッコハンマーのダイヤルを2まで回した。
ダイヤル2は服従である!
剣を押し返した勢いで、相手の頭目掛けてピッコハンマーを振り下ろした!
因みに、「つきれん」はダイヤルを使うのは初めてである!
頭を叩かれたドラゴンは、動かなくなった。
ドラゴンの1人が、指揮を執り配下のドラゴンに指示を飛ばしている!
1人ドラゴンを倒した処で、此処に居るドラゴン全員は倒せまい?
そんなセリフを吐き捨てたのだが?
だが.....
ドラゴンがブレスを吐いても、魔法を撃っても.....
「つきれん」には効かなかった!
何故ならば、「つきれん」のマントは神族専用の防護マントでもあるからだ!
此処で、「つきれん」はマントの機能の1つの透明化を使い出す!
行き成り目の前から、「つきれん」が消えたので、ドラゴン達は驚いていた。
そんな馬鹿な!只の人間の分際で、姿を消すだと?
そんな悲痛の叫びが、口々に言い出している。
ピッコ!そんな音が聞こえる度に、1人!また1人と!倒れていった。
残るは、上級ドラゴンと取り巻きが数名だけになったいる。
取り巻き達は、見えない敵に恐怖して剣を振り回すだけだ!
そんな振り回している剣に、当たる訳が無かったのだ。
「つきれん」は、振り回している相手の背後に回り、ピッコハンマーを振り下ろしていく!
それだけで、相手を制圧できた。
そうして残るのは、上級ドラゴンと「つきれん」だけになったのである!
「つきれん」はドラゴンの前まで来ると、透明化を解き、ドラゴンに話しかけていた。
......................................................
何でオレを生贄に捧げ様としたのかな?
【人間の分際で生意気な!】
オレの質問の意味が解らないのかな?
【黙れ下等生物の人間め!】
ドラゴンは「つきれん」に対して、ブレスを吐いたのだが効かなかった!
それでも、ドラゴンはブレスを何回も吐き出したのだった。
此れが最後だよ!何でオレを生贄に捧げ様としたのかな?
【貴様が下等な人間だからだ!】
そうか.....オレは下等な人間と勘違いしたのか?
【勘違いなどではない、貴様は人間ではないか?】
オレが人間だと?オレは神だ!
【貴様が神だと?笑わせるな人間!】
良かろう!オレの名前を教えてやろう!
【下等生物の人間に名があるのか?】
アヴェンタドール辺境伯の配下、筆頭准男爵を拝命している秋月蓮だ!
【えっ!?】
筆頭准男爵の秋月蓮だ!
【んっ.......ぱぁーぷん?】
チッ!ダイヤルを0に戻してと.....ふん!
「つきれん」のピッコハンマーが、上級ドラゴンの頬に炸裂していた!
ドラゴンの対応にイラッとしたのだろう!「つきれん」も切れ気味だ!
あぁ~あぁ~~聞こえますか?頭の中に脳ミソは入ってますか?
【あぁ.......あぁ.......入ってます........】
私の言っている意味は、理解出来てますか?
【理解しよう.....と......努力して....ます.....】
胸倉を捕まれたドラゴンは、頬が腫れる程の打撲をしている.....
つまりは!ボコボコにされた!
私が神だと信じてくれましたか?
【信じ....ま...す.....叩かないで.....おね...が...い】
おぉ~~い!意識が飛ぶのが早いよ?
【...........】
ドラゴンが気を失うのと同時に、祭壇の上に掛けられていた鏡に
ドラゴン達の主神なる者が、映し出されたのだった!
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