第48話 ペリグー


コボルト族の案内人に頼んで、ペリグーの町に行ける様に頼んだのだ!


オレが、州長官になったら着任する町なのだから、今の内から見ておきたかった!


コボルト族の者は、ペリグーに行くと言うと、変な顔をしたのだが?


何かペリグーに問題でもあるのだろうか?


コボルト族の者は、町の事は何も言なかった......


んっ!


これは何かあるよね?


フラグって奴なのかな?


まさか.....オレの死亡フラグ的な?


まさか!オレって神だよ神!


神様なんですよ!


神様が死ぬ訳が、ある筈が無いじゃないですか!


ハラマさん?


何をニヤニヤしてるのかな?


レッチャットさんは不安そうな顔をしているね!


ちょっと.....皆して何って顔してるの?


町が見えてきた?


どれどれ......




......................................................





{廃町ペリグー}


おい!アヴェンタさんよ!


オレは今現在、非常に怒っている!


人も住んでいない、廃町の州長官なんぞ誰がなりたいと思うんだよ!


これはアレか.....革命を起せと言っているのか?


クーデター?


遣っちゃう?


もうクーデターしても誰も文句は言わないよね!?


コボルトのキミ!


何でペリグーが廃町になったのかな?





【ペリグーの側には、ダンジョンがあるんですけど、そこのダンジョンに......】


ダンジョンに?その続きをどうぞ?


【ひぃ~~~でたぁ~~~~】


何が出たんだ?オレは激怒なんだけど?


「つきれん様!」


『にげてぇ~つきれんちゃん!』


ハラマにチャン付けで呼ばれた.....ショックだわ!





ハラマの言葉でショックになった「つきれん」だったのだが.....

そんな小さな事が、気になら無くなる位の出来事が起きていた!


「つきれん」が振り返ると、そこには大きな顔があったのだ!


「つきれん」は何で、こんな場所に壁があるのかが不思議だった。


先程までは、何も無かったのに行き成り壁が出来たのだ!


それが生物の顔とも知らず、「つきれん」は壁を蹴ったのだった。


蹴られた壁は、意外にも蹴りが効いたのか、怒りで震えている.....


レッチャットとハラマは、「つきれん」から距離を取ってから


逃げるように促しているが、「つきれん」は気だ付いていなかった!


その壁が、生き物だと言う事に、それだけ生物が大きかったのだ.....


未だに、その事にも気が付かず、アヴェンタの仕打ちに腹を立てて

「つきれん」は壁を蹴りまくっていた。





......................................................




{見知らぬ場所にて}


あれ?此処は何処だ?


【気が付いたか!この愚か者目が!】


貴女は誰ですか?


【妾の名前が知りたいのか?】


はい!教えてもらえないでしょうか?


【人間不在になのる名など無いわ!】


それならば、私の名前を――


【貴様の名前になぞ興味はない!】


えっ?


【ドラゴンである妾を足蹴にしたのじゃ!死んで侘びよ!】


はいっ!?


【殺す前に、貴様を妾達の主神様に生贄として捧げよう!】


ちょっと~~お姉さま!待って、話し合おう?


【この~痴れ者が!天罰でも食らえ!】





......................................................




{廃町ペリグーにて}


「アヴェンタ様!つきれん様がドラゴンに連れ去られました!」


〈えっ?〉


『アヴェンタ様だからドラゴンにですね!』


〈ドラゴン?〉


「地方神族軍の出動要請を進言します!」





レッチャットとハラマは、天秤を使いアヴェンタとの緊急通話をしている!

報告を受けたアヴェンタは、信じられないと言った感じだった。


それもそうであろう!神族に敵対する愚か者が、この世に存在するとは考えてなかったからだ。


この誤解が誤解を呼ぶ悲劇が、後の世に語り継がれる事件の幕開けであった(嘘)

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