第42話 一集一品その2


セイレーン族は、基本は海で暮らす者が殆どなのだが!

そんな者達の中には、陸地を好んで暮らすものも居るのだ!

半漁人族の家の横とかに、無断で家を建てて住み着く輩がいる

マーメイドが激怒するのも、少しは理解できたかも知れない。


無断で家の横に住み着き、旦那を誘惑するセイレーン族達には

困った者であるが!私には素晴らしい計画があるのである!


聞きたい?本当にオレの計画を聞きたい?素晴らしくて泣くかも

泣いても知らないからね?本当だよ?


港街ガヤルドの飲み屋街での就職をしてもらう事だよ!

現在、飲み屋街と言っても、お店をする人が居ません.....

凄く困っています。そこにセイレーン族と言う救世主が登場したのだ!


もう此れは神のお告げなのかも知れない!あっ.....オレって神様でした!

飲み屋街で働いてくれるなら、一族全員の雇用も考えようではないか。

2千人?4千人?全部まとめて港街ガヤルドで雇用してやんよ。


お店を出す、お金がない?


そんな物は、アヴェンタちゃんが全額無利子で貸してくれるよ!


返済は何時から?一年後からで良いよ!


お店が潰れたら、どうなるのかって?


そんな物は、オレが地の果てまでも追いかけて借金を返してもらいます!


あぁ~~逃しませんとも!


借金を返してしまえば、その後のお店は、貴女の物です!


さぁ~この書類に拇印を押してください!


マーメイドの方も、お店をだしたい?


セイレーン族にだけ、美味しい思いをさせられない?


良いでしょう!良いでしょう!私が面倒を見ますよ。


マーメイド族のお店は、少なめでお願いします。


何故かって?旦那さんが後ろで泣いているからです!


旦那さん.....妻のお店が出来たら.....毎日通う?


お金はどうするんですか?


えっ!.....働いて稼ぐと.....


オレは止めて置いた方が、良いと思うんですけど.....


妻への愛を通す為....と.....


オレには理解できない事柄なので、コレ以上、野暮な事は言いません!


ちょ~マーメイドの奥さん!子供が泣いてますよ?


良いんですか?


んっ?大丈夫ですって?


子供を預けて働く.....此の世界に託児所何ってあるのか?


此れは、託児所も港街に作らねばなるまい!


人員がいないぞ!子供好きな種族は居ないのか?


クー・シー族が子供好きで、紳士淑女の妖精さんだって?


よし!クーシー族に協力要請を出せ~!


行け~!リスルド力の限り走れ~!


お前なら出来る!出来るぞリスルド!


何だリスルド?


クー・シー族の場所が解らない?


オレも居場所は知りません!


こらこら!リスルド怒らないの!


尻尾でペシペシ叩くな!


怒るぞ!


ケット・シーに聞けば解るかもだと!


ならばケット村に行くのだぁ~!


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