第30話 えっ!大事件なんですけど?


今朝の9時過ぎに、港街ガヤルド5丁目の交差点付近で暴れ馬が、

暴走した為にケガ人が1名でました。ケガの具合は軽症で済みました。

ケガをされた方の身元も判明!アヴェンタドール卿の配下の1人の

ハラマ士爵と判明!此れに対してアヴェンタドール卿のコメントは、


〈此れはボクに対しての宣戦布告だろうね!奴隷商人やその他の組織が

暗躍してると思われる。今回のテロに対して地方監察伯エゴイスタ卿と

協力して、テロの首謀者並びに暗躍してる極秘組織の壊滅をめざす。〉


以上がアヴェンタドール卿のお言葉をです。


続きましては~拉致被害者帰還事業が本格的に始まり...



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官庁街の四つ角にそれぞれ数名で地域のニュース・宣伝・冠婚葬祭・官報などを

領民に伝える仕事が公示人こうじにんと言う職業の人達だ。



街中を歩いてると、公示人が事故を領民に説明してた時は、ビックリしたな...

ハラマの交通事故が、此処まで大事おおごとになるとは正直思ってなかった。


アヴェンタ様も何を考えてるのやら...今回の交通事故を上手く利用して、

将来的に領地経営の邪魔になりそうな、組織を早々に潰そうと思っての

発言なんだろうけど...やられる方は悲惨だよね。自業自得だから同情はしない!


ハラマは交通事故の10分後には、怪我を治してピンピンして仕事に戻ったのは、

言うまでもないけど、ハラマの行動が心配だ!ぶつかった方の怪我が酷かったりする。

ハラマって頑丈過ぎなんだろうね...領民に怪我をさせないでくれ!

今回の相手は、馬だったけど...領民の財産だからね!理解して欲しいよ!


などと考えていたら、アヴェンタ様の館に到着していた。



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コンコン


〈入っていいよ!〉


失礼します。


〈つきれん、どうしたの?〉


あの街を歩いていたら公示人の話す内容が、アヴェンタ様の事だったので

聴いていたのですが、ハラマの交通事故をテロとしてあつかうって内容に、

驚きましてアヴェンタ様に今後の方針など、お聞かせ願えませんか?


〈その事でボクの館に着たんだね。〉

はい。


〈兄から不穏な情報が、最近は多く入って来てるんだよ。

            内容的には不愉快なものばかりだよ!〉


それは、極秘組織の事なのですね?


〈そうなんだ!まだ水際で阻止してるみたいだけど、

何時この街に本格的にやってくるかも解らないから、

本格的に来る前にボクが、今現在いる組織の手下達を

叩き潰そうとしてる最中なんだよ。〉


その情報は、何処からもたらされた情報なのですか?


〈皇国の大臣達がボクにくれたんだ。〉


なるほど!


〈皇国の港町トゥールズで、港街ガヤリス行きの開拓団の船に

怪しい人物を何人か見つけたみたいでね、捕まえて取り調べたら

あら不思議、色々な極秘組織の手下共だったって事だよ。〉


それで、全容が明るみになったと!そう言う事ですね?


〈そうだよ~!〉


対策としては、地方神族軍の取り締まり強化ですか?


〈地方軍と此方からはジャルパ士爵とジェレミー士爵に

     見つけ次第に叩きつぶせって命令を出してる位かな?〉


過激ですね...私も見つけ次第に叩き潰します。


〈うむ、頼んだよ!捕まえたら鉱山に、強制労働の刑だから逃がさないでよ。〉


はい!心得ました。


では失礼いたします。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{リスルドの家に来ている}


此処は街の北部にあるロックマウンテンパーク(今後は岩山公園と呼ぼう)

公園の奥にリスルド達の違法横穴が掘られている。

本当は...公園に巣を作るのは駄目なんだけどね...

オレに忠誠を誓っている、種族なので見逃されているってのが、

本当のところなんだよね。



リスルドいるか?


『つきれん様ではないですか!どうしました?』


実は相談があるんだけど、お願いされてくれないだろうか?


『どの様な事なのですか?』


リスルドってガヤルドリス族の族長なんだよね?


『そうですよ。われは族長なのですよ。』


へぇ~一人称が我っなんだね?


『駄目でしょうかね?』


いや!良いと思うよ。


『良かった。』


話は戻るけどな、族長なら部族の総数は解るよな?


『解りますとも!大勢です!大勢いますよ。』


正確な数は?大勢ではちょっと解らないぞ?


『ん~~大勢では駄目なんですか?えっと...』


思い出したら教えてくれ。


『はい!親父殿と母にも聞いて見ます。』



{待つ事1時間位かな?}


『お待たせしました。親父殿が言うには...』


言うには?その後は?


『えっ~っと....3...3ぜん匹...三千人だそうです。』


三千人もいるのか!?それは凄いな。


『そうでしょう!えっへん』


よし!その三千人をアヴェンタ様の為に働くように、

リスルドが説得して来てくれないかな?給料や住む場所は

此方で用意するから!どうだろうか?


『我が一族郎党で、この街で働けるのですか?』


あ~働けるぞ!それも高待遇だ働けるぞ~!

住宅完備・高い給料・美味しい食事!

どうだ~良い話だろう?一族を養えるんだぞ。


『凄いです!夢の様なお話ですよ。』


アヴェンタ様には許可を取ってるから(1時間半前に)心配するな。


『我と親父殿と兄弟達で部族の物を連れてきます。』


街に付いたら、街の外の森で待機させておいてくれ。


『了解しました。』


それと半数のガヤルドリスは、地方の街・町・村・集落に

移住する事になると思うから、連れてくるのは近くの部族の者だけに

してもらえると助かるんだがな。その他の者は現状の場所で待機だ。

働ける状況になったら、それを伝えに行くと言ってくれるかな?


『それも了解しました。』


拉致被害者返還には末っ子の三つ子を借り受けたいけど

借りても良いよな?駄目かな?


『いいですよ。リスガ・リスル・ヤリスに伝えておきます。』


街に残るのは、両親と奥さんだけかな?


『親父殿・リスガヤと母上・ルドリス・妻のガヤリスです。』


街の運送を頼んでるけど、部族の者が到着したら三人の手伝いを

させてくれるかな?運送の人手が全然足りてないのが現状だ!

お願いするよ。


『つきれん様も大変ですね。』


ありがとう.....

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