第29話 新しい産業?


(オレは村の外に来ている、何故かって?それは拉致被害者を

 まだ一台しかない、リス移動車で運んだ帰りだからだ。)


リス移動車には一台で、10人+御車1人が乗れる、

港街ガヤルドの近くの集落に、子供達を送り届ける

仕事が本格的に始まったのだった。


最初に向った集落は小人族だった。

身長が大人でも、小学生4年生位で子供は保育園児程

性格は、温和な種族らしい争いを好まず、ひっそりと

日々を過ごしている種族だ。


小人族は、大体200人位で集落を形成しているみたいだ、

狩猟・川での漁・主食の栽培・後は何か拾って来るのが好きらしい

この近くに、目ぼしい産業になりそうな物は無いか尋ねてみたら、

近くに森があるそうで、その森にアース・スパイダーなる

魔蟲が大量にいる、それを狩ったらクモの糸を編んで布を作れるそうだ。


これは冒険者に手伝って貰らえたら、産業になると確信できた!

街に帰ったら、アヴェンタ様にお伺いを立ててから、物事を進めた方が

何かとスムーズに事が進みそうな気がする!


冒険者達の宿・食事・素材の買取・運搬などを頼めば、

それだけでも、大勢の人を養う事が出来るようになる。

小人族も冒険者もアヴェンタ様も損はない!


あと確りと布教活動をしてますよ!

小人族の集落の200人の他に、近くの同胞達の集落にも声を

掛けてくれるそうで、総勢で千人を越えそうだ!


働く気がある人は、港街で働く事も出来ると伝えてある!

街にも活気が出てきてるから、人が何人いても足りない位だ。


そして小人族に違う同胞の子供も預けてきたので後は帰るだけだ。

此処の小人族に、丸投げする形にはなったけどもお願いした!

小人族に8人の子供を無事に、返せた事は嬉しい限りだった。


小人族に近くの集落の情報を聞いてから帰路に付いた。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{港街ガヤルド・アヴェンタの館}


アヴェンタ様、ご報告した内容なんですけども、

どうでしょうか小人族の産業を始める計画は?

決して大損する事もないはずですよ。


〈港街にも近いし、生産量が増えれば交易品としても扱える品だよね。〉


そうですね!冒険者達にも仕事が出来ますから、お互いに損はないですね。

討伐・運搬の護衛などが冒険者の仕事ですね。

小人族は、宿・食事・素材の買取・布の生産をして貰えばいいですね。


〈よし!この計画は、つきれんが進めてくれて良いよ。〉


解りました、小人族には了解を得てるので、後は冒険者ギルドに

話を持っていきます。


〈他にも、産業になりそうな物があったら探してきてね。〉


解りました。産業になりそうな物と信者を獲得してきます。


〈うむ!期待してるよ。〉


はい!



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


{冒険者ギルドに来ている}


「初めまして冒険者ギルドのギルドマスターをしている

 アルマン・ポートリエと申します。以後、お見知りおきを」


私の名前は、秋月蓮と申します。此方こそ宜しくお願いします。

商の神・アヴェンタドール様の配下で准男爵をしております。


「准男爵様ですか!それは凄いですね。

 お話と言うのは、どの様な用件なんでしょうか?」


港街ガヤルドの近くに、小人族の集落があるんですがね、

そこの近くの森にアース・スパイダーが居まして、

それを討伐してくる依頼ですね。2~3ヵ月先には、

そこの集落で生産された布を港街まで運ぶ為の

護衛依頼も、此方のギルドに頼みたいのですが。

如何いかがでしょうか?


「それは大変に有難いお話です。

 アース・スパイダーの一匹の討伐は幾ら出せますか?」


金額の事は、部下のハラマ士爵にさせますので、

此処で金額は決められません。もう少ししたら金額の事で、

再度こちらにお伺いさせてもらいます。


「なるほど、完成した布をどの位の金額で交易品に出来るか

そう言う事なのですね?確かにそうして決めた方が、此方も

多くの依頼が貰えそうですね。」


えっ?.....あっ!そうですね。

(中々切れ者のギルマスのようだ!油断できないぞ。)


それでは、今日は此れで帰ります。では後程!



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ハラマ!ハラマ!何処だ?返事しろハラマ!


「ワンワン」


いたいた!ハラマ君、キミにお仕事だよ!

「つきれん様、どの様な事でしょうか?」


警戒しなくても良いから...こっちに来なさい!

「はい.....」


{ハラマに説明中.....少しお待ち下さい}


ま~そう言う事なのよ!わかった?


「解りました!この布を交易品として幾らで取引できるか

そして、冒険者ギルドの依頼料をどの位にするかを

私が決めても良いって事なのですね?


今日はどうしたの?何か悪い物でも食べたのかい?

「食べてません!これが普通なんです。」


そうなんだ.....知らなかった......

「そんなに驚かないで下さい。」


ま~冗談は置いといて.....

何か問題が合って小人族の集落に行く時はな、

リスルドを連れて行けば、道案内と護衛をしてくれるから。


「解りました。では早速、仕事に取り掛かりますね。」


あ~頼んだよ!失敗しないように、あと冒険者ギルドに

なるべく便宜べんぎを図ってあげてくれよ。


「解ってますって~!つきれん様は心配性なんですね。」


(いや.....キミの行動が心配なだけだよ.....)


では頼んだからな!道に迷わないようにな?


「大丈夫ですよ~!」


{暴れ馬だぁ~~~逃げろ!}


どがしゃ~~ん!


...........

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