第18話 神様の奇跡?


こっちの世界に来て、初めての男料理を作ってみる。


元の世界では、1人暮らしが長かったので、

簡単だけど手料理は、自分で作っていた。


食材から料理を作るってのは、とっても難しいけど、

元の世界では、何でも簡単に作れたよね、

調味料があり、出来上がったソースや、茹でるだけの麺、

袋から取り出せば、食べられる品物、楽で早くて簡単。


そして現在、料理作りは困難を極めるだろう。


リスに襲われて、何か食わせろって、言われてるけど、

正直言って、何を作って良いのか、さっぱり思いつかない。


取り敢えずは、荷台の食料を漁った時に、鶏肉を見つけていた。

他に何か使える物はないか、探している最中だ。


ゴソゴソ・ゴソゴソ・ゴソゴソ。


荷台で、発見したのは。

タマゴ・トマトぽい野菜・ハーブ見たいなの葉っぱ。

タマネギぽい野菜・ニンニクぽい野菜・油・塩。


これで、作れる物は何かな?


フライパンに鍋と器を、探しておこう

後は、木のお玉に木のヘラ、包丁に菜箸、

サラダボール的な、入れ物もないかな?



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



石で鍋を置く台を、皆に作ってもらった。

その間に、オレは下準備だ。


まずは、鍋にタマゴと水を入れて、石の台が出来たら、

火にかけて貰う様に、皆に頼んだ。


鍋を置く台は、全部で三箇所作った。


一つ目は、ゆで卵を作ってる鍋だ。

{担当は、レッチャット}


二つ目は、フライパンで、鶏肉とタマネギぽい野菜と、

ニンニクぽい物を、色が変わるまで、炒めていている。

{担当は、ハラマ}


三つ目は、油を入れた後に、潰したトマトぽいのを入れた後に、

水を少量入れて、煮詰めている。

その間に、塩とハーブぽ葉を入れての、味付けをした。

{担当は、オレです}


おやっさんは、リスが暴れないように、押さえて貰っている。

木の実を、少量に分けて、リスに食べさせていた。




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



よし! 肉が焼き上がったので、トマトぽい物を煮詰めている、

鍋に入れて貰った。

油も具も全部を、鍋の中に入れて、弱火で煮込んでます。


そろそろ、ゆで卵も出来上がったかな?


レッチャットさん!

ゆで卵の鍋のお湯を、捨てて卵のからいてもらえますか?


「は~い!アッ!」

気をつけて下さいね。


まずは、お湯を捨てたら、鍋に水を入れてから、

タマゴを取り出して下さいね。

そうすれば、火傷をしないし、水に付けたままの状態のタマゴを、

剝く事も出来ますので、非常に簡単ですよ。


「そうなのですね。」

「普段は、料理とかしないので、知りませんでした。」

(にっこりと笑顔を、レチャットに向けた。)


ゆで卵の殻剝きも、終ったので、

トマトぽい物が、煮詰まってる鍋に、全部入れた。


{それから10分後。}


リスさん、料理が出来ましたよ。

口に合えば良いんだけどね。


『はやくちょうだい』


どうぞ召し上がれ。


せっかくなので、鍋に残ってる(鶏肉とタマゴのトマト煮)を皆で食べてみた。

後は、パンも荷台から取り出しました。


『おいしい!おいしよ!』

≪おいしいね。・おいしです。・うまいな。≫

(オレ的には、もう少し味が濃い方が、好みではある。)


口に合って、よかった。

後は、リスくんの名前を決めるだけだね。


『きぃ~~~きぃ~~~~~』


{リスが、大きな声で、叫びだした。}

{そうすると、近くに居たのか、直ぐに姿を現した。}


えっ?此れは何ですか?

{囲まれるおれ達。}


リス君のお友達かな?


『みんな家族』

『みんなお腹すかしてる』

そうなんだね・・・


『みんなにも食べさせたい』

ちょっと待ってね・・・


{数を調べてみたら、全部で10匹も居たよ。}


大家族なのね。

『これ皆かぞく』


{取り合えず、また同じ料理を作って、リスの大家族に食べさせた。}


ぜぇぜぇぜぇ~疲れた。


『ありがとう』

『俺達もう何日も食べてなかった』

そうだったのか?


困った時は、お互い様だ。

『なまえを付くて欲しい』


そうだな・・・ガヤルド大陸とリス・・・

ガヤリス?いや、リスガヤ?

んっ・・・何か違うな・・・


あっ!リスルド。

キミの名前は、今日からリスルドだよ。

『りするど?俺のなまえ?』


そうだよ!キミの名前は、リスルドだ。

『りするど!名前をもらった』


≪わたしの名前も欲しい、ボクも名前が欲しい、わたしも、≫

(うお~全部の名前を付ける、羽目になるのか?)


キミはオスかな?メスかな?

『めすです』

キミの名前は、ガヤリスに決めた。


キミは、ガルリス。キミは、ルドリス。キミは、リスガヤ

リスヤル・リスド・リスガ・リスル・ヤリス・・・


ふっ~10匹全員に、名前を付け終わった。

≪ありがとうございます≫


『あなたのお名前を教えてほしい』


オレの名前かい?オレは秋月蓮!

愛称は、つきれん!


アヴェンタドール辺境伯の配下で、

準男爵位を拝命してる、神族の者だよ。


『神族だったのですね』

『ごぶれいを働いて申し訳ないです』

≪お父さんを怒らないで・お父さんを助けてください≫


{ガヤリスの子供に助命を頼まれたけど。}

{オレは、何もする気は無いんだからね。}

{勘違いしないでよ!オレは悪者ではない。}


大丈夫!大丈夫!

お父さんには、何も罰は与えないからね。

困った時は、神族でも魔者でも、助け合わないとね。


≪つきれん様は神様だ≫

(オレって、一様は神様なんですけど・・・)


あは・・・あはははは・・・

(愛想笑いで、この場は誤魔化しておく。)


『つきれん様』

『わが一族全員で、貴方様に忠誠をちかいます』

(んっ?カタコトだったのが、滑らかに喋りだしたぞ?)


喋りが、カタコトだったのに、滑らかに喋れるようになったね?

『本当ですね?』


≪料理を食べたら、喋りやすくなった。≫


えっ?なして?


{おやっさんが会話に乱入}

「神の奇跡じゃわい」


(あっそれで片付けるのね。)

(オレも、そのノリに乗っておこう。)


神を信じる者には、奇跡が起きるのです。

(大司教風に演説してみた。)

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