第14話 海は広いなぁ~


このクリームシチュー風のスープ!


味がまろやかで、最高に美味しい。

具もキノコにお肉に野菜が、一杯入ってるよ。


それとパンだ、フランスパンの形だけど、外も中も軟らかい。

カチンコチンではない、パンを異世界でしょくせる何って幸せだ。


オレは、パンが大好物なのだ、ご飯よりパンの方が、大好きだね!


フルコース並みの豪華さと、味の豊かさよ!

前世では、これだけの食を味わえただろうか・・・否!

貧乏なオレの家では、到底ムリな事だっただろう。


この世界に来て良かった。(泣)


{そんな事を食べながら、感じていたオレでした。}



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



アヴェンタ様!ご馳走様でした。

凄く美味しいお店でしたね。


「ボクの、お気に入りのお店だからね。」

これからの仕事も、頑張ってね。」


はい


「明日は、海の神・ヴェネーノと交渉してきてね。」

「航路の使用料金は安くあげてね。」

「そうしないと、ボクは破産してしまうよ。」


えっ!そんなにお金が無いんですか?


「色々な出費があってね・・・貯金が底を尽きそうなんだよ。」

「さっきのお店も、実はツケで食べさせて貰ったの。」


ふぁ~!?


「早めに貢物を、信者から貰わねばヤバイ・・・非常にヤバイ・・・」

「つきれん。ボクのお財布は、全てキミの力にかってる。」

「頼んだからね。」


了解しました。


{アヴェンタの部屋を出て、自室に戻った。}



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



{海の神・ヴェネーノを訪ねる為に、自室を出かけた。}


「つきれん。」


{オレを呼び止める声がする。}


あっ 先輩!お久しぶりです。


{オレを呼んでいたのは、アートンだった。}


「つきれん!アヴェンタドール様が、辺境伯になったんだって?」

(ほう!けっこう話が広まっているのだな。)


「いや~あの万年無役な、アヴェンタドール様がやる気になる何ってね。」

「神々の間で、話題になってるよ。」


へ~そうなんですね(棒)


「実はね、ポルトフィーノ様が、アヴェンタドール様が困ってるなら、

 何かしらの手伝いをするみたいだよ。」

「だから、困った時は、私を呼んで欲しい。」

「私とつきれんの仲だし、困った時はお互いに助け合わないと行けないよ。」

(何か下心でもあるのかな?)


わかりました。困ったら連絡させて貰いますね。


「絶対だよ!忘れないでくれよ。」


はい! 私は急ぎますので、これにて失礼します。


「あっ 呼び止めて悪かったね。」


いえいえ、ポルトフィーノ様に、宜しくとお伝え下さい。


「あぁ~」



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



アヴェンタが辺境伯に、就任してから、色々な人が声をかけて来る。

何かしらのが魂胆こんたんあるのだろうが、オレには関係ない。


アヴェンタには、今現在オレしか部下が居ないからか、仕方ないかな。

新しい部下が着任したら、この煩わしい事も減るだろう。


{そんな事を考えて、ヴェネーノの部屋まで来た}



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



コンコン!


「は~~い」


アヴェンタドール様の配下で、準男爵をしている、秋月蓮です。


「あっ 貴方が秋月蓮さんなのね?」

「私は、ヴェネーノ様の配下で男爵をしてる、ヴェーラと申します。


アヴェンタ様から、聞いておられると思うのですが。

ヴェネーノ様と航路の使用料金の事を、話し合いに来たのです。


「はい、聞いております。どうぞお入り下さい。」



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



初めてお目にかかります。秋月蓮と申します。

今日はガヤルド大陸と、ディアブロ大陸の間にある、

ディアルド海峡の航路の事で来ました。


「ディアブロ大陸にある、カウンタック皇国と、交易をするみたいだね。」

「オレの眷属にも、係わらせて欲しいな~」


{じぃ~}


「欲しいな~~~~」


あの・・・どの様な事で、係わるのですか?


{よしきたぁーと、ばかりに返事をする、ウザイ人}

{ディアルド海峡にある小さな島に。ヴェネーノ様の眷属が住む村があるそうな?}


なるほど、そこの村の特産は何ですか?


「真珠に珊瑚に、新鮮な魚介類だね。」


おぉ~~~~~!

ガヤルド大陸の産物と合わせて、ディアブロ大陸でさばけば、

莫大な儲けになりますね。


「そうなんだよ!アヴェンタドールの伝手があれば、より莫大な儲けが出るよ。」


うんうん!


「航路の使用料金は、払わないで良いから、此方で交易を一手に、商いたいのだが。」

「アヴェンタドールは、船を持ってなかろう? 皇国に頼んでも、手数料がかかる。」

「それなら、オレの眷属が、船で交易を請け負う。」


『ヴェネーノ様の配下・ヴェーラ男爵(女神)が、請け負います。』


そうですね、船が無いのでは、頼むしか無いですよね。


「手数料は、売り上げの8%で、どうだろうか?」


3%しか出せません・・・


「なら7%なら、どうだろうか?」


3%ですね・・・


「くっ・・・6%で、どうだ?」


皇国側と相談して、3%で引き受けて貰います。


「なにぃ~~~!?」

「では、5%なら、どうだ?」


いえいえ、無理なさらずとも。


「んっ・・・・・4%なら・・・」

{はぁはぁはぁ}


のったぁ~~~!

手数料は、船一隻分で、4%の取り分にして下さいね。

これからも良い関係で、お願いしますね。


「若いのに、中々のやり手だな!」


いえいえ、そんな事はありませんよ。

前世では、ただのサラリーマン(営業)でしたので。

(にっこり)


「さらりー? 何だそれは?」


あっ 気にしないで下さい。(にっこり)


「あっ・・・んっ・・・そうなのか。」


あっ そうだ!交易船は、港が必要なんですよね?


「大型船だからな、港が無いと不便だな。」

「港が無くても、沖合いで、小型船に積み替えれば、交易は出来るが。」


それなら、港が無いので、当分の間は、沖合いで品物を小型船に、

積み替えて交易して貰えますか?


「うむ!わかった。」


お願いします。

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