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2018年8月12日 22:41
やっと最新話まで読了できました。 今のところ、『囚われの魔王』や『黒き翼』よりも軽めの感じですが、そこはかとなく和泉さんテイストを感じます。コミカルなやり取りがあるからこそ、その裏に隠された思い(?)が引き立つ、そんな予感がします。 まだまだ、エルミスもじいも、隠し事をしていますよね。アーシェのお父さんが、アーシェの即位を遅らせた理由もあるわけで。アーシェが知らないだけで、結構、深刻な要素がちらほらと……。 アーシェがイラストで描かれたら、かなり格好いいと思います。けど、ときどき三等身キャラになる気がします。そんなところも魅力的です。 でもちゃんと、真っ直ぐで格好いい主人公、していますよね。キャッチコピーにもなっている。「勇者、ランスリット。我の、生涯を渡る友となれ」これを言える彼が好きです。 小さい頃に自分と対になる勇者という存在が居るのを知り、ずっと気にしていた、楽しみにしていた。自分を滅ぼす相手だと分かっていても、惹かれずにいられなかった。傍から見れば「なんで、自分を殺す相手なんかを?」と思われそうですが、アーシェを見ていると、彼がそう思うのは当然だと分かります。理屈じゃない。そう思うから、思うのだと思います。 レティはいい子で面白い。そして、ランスが登場したら、レティが霞むほど強烈な勇者でした。 この世界の「勇者」のぶっ飛び具合が良いです! 詳しく聞いてみれば、ランスがこんななのも「あるある」で、むしろ歴代の勇者に比べればランスは「普通」だと思ってしまいました。プロローグ ここだけ雰囲気が違いますが、めちゃくちゃ好きです。こういうの。 ネットだと「1話目で、作品にあったお客さんを呼び込む」必要があり、次話からとのギャップが激しい1話目(プロローグ)は、損をしているかもしれません。「硬い話は好きじゃない」という人がここで逃げてしまうかもしれないので。(そして、硬いのが好きだから、と読み始めた人が、2話目で逃げてしまう可能性もある) でも、私は個人的に凄く好きです。「魔王」視点と「魔王の親友」視点のふたつがありますが、ひょっとしたら間に、記号のような区切りがあったほうが頭を切り替えやすいかもしれません。多めに空行が入っていますが、「どうか、―――――。」の前後も多めの空行(1行くらい少ないかもしれないけど)なので、少し分かりにくいかな、と。 冒頭から二行目。「肉を断絶する」とあります。ここ、引っかかりました。 辞書的には「断絶」は、物理的に切り離すというよりも、精神的・比喩的に切り離すような感じがします。① 長く受け継がれてきた事が切れて続かなくなること。とだえること。 「王朝が-する」② 子孫が絶えること。家が廃絶すること。 「一家が-する」③ 近世、主家が臣家との縁を切り所領を没収すること。とりつぶすこと。④ 人と人、国と国との間でのつながりや結びつきが切れること。 「国交が-する」 「世代の-」⑤ 執着している思いを断ちきること。 「君は全く恋慕の念を-しましたか/露団々 露伴」 最初で引っかかるのは、うーん。という気がするのですが――けれど、そのあとで、「祈りを、断絶される」って、あるんですよね。 ここを読んだとき、「あ、これは冒頭と対応しているんだ」と思いました。だからこそ、冒頭は「断絶」でなければいけなかったのかな、と。 そう思うと、冒頭はやはり「断絶」であるべきで。 でも、最初で引っかかってしまうのって、最初にマイナスが来てしまうわけで、もったいないかもな……と。 そんなことを思いました、という、これは報告です。第六話 アーシェの格好いい見せ場です。 普通の話なら、勇者が理屈を説いて、魔王が武力に頼る、という役回りになりそうなところが、逆になっているところが面白いです。これがこの世界における勇者と魔王のあり方なのかな、と思いました。凄く良いな、と思います。 そして、気になったこと。バーチェル商会の者たちの前では、自分が何者であるかをアーシェは言ってないんですよね。「我々王族は」と言っているので、何者か言っているような感じではあるのですが、バーチェル商会としては「王族だと? ガキのくせに偉そうに、いったいお前は何者だ?」と疑問を口にするのが自然ではないかなぁ……と。 というか、アーシェなら、自分が何者であるか、きっちり明かすんじゃないかな、という気がしたのでした。(そのほうが格好いいし) ただ、町民たちの前で「魔王」と格好よく名乗るのに失敗したあとで気まずいし、これから罪人として捕まえ、城に送るつもり彼らの前で名乗ったら、アーシェがお忍びで街にいたことがじいにバレるとか、アーシェとしては名乗る訳にはいかない事情もありそうです。 今日、バーチェル商会を一網打尽にする予定があった、というのは、偶然としてはできすぎかな、という気がしました。ブラックリストにあった「あのバーチェル商会」の悪事の証拠(現場)を掴んで、捕らえたぞ。で、いいんじゃないかと。(アーシェ大手柄)「信じるも信じないもお前の自由だ。そして、――これは、魔王からの宣戦布告だ。ありがたく受け取るが良い。 かぎかっこ閉じる(」)が、抜けていると思います。 第七話「ふーん……。ま、お前が何か得られたって言うんなら、【折れ】も共犯者になった甲斐があったけど」折れ→俺 だと思います。
作者からの返信
わああああああ!まさか、この魔王狂想譚まで読んで頂けていたとは……!黒き翼も囚われの魔王も長いですが、これも結構な長さなのに、ありがとうございます……!え、本当にありがとうございます。いつか、本当の意味で軽い物語が書いてみたいと思いながら、今日まできています……(笑)。しかも、もう既に私節を理解して下さっているとは……頭が上がらなさすぎです。もう、周囲は隠し事多すぎな気がしますが、その内きっと明かしてくれると思い、ます(自信なくなってきました)。そして、アーシェカッコ良いと言って下さって嬉しいです!おわわわ、ありがとうございます!まさかカッコ良いと言って頂けるとは思わなかったので飛び上がりました。私の中では、しょっちゅう三等身になっているイメージなので、「主人公がこれで良いのか」と思いながら書いています。でも、黒き翼のリヴェルも主人公としてどうなのだろうかと思っていますので、アーシェもこれで良いのかもしれません……(笑)。歴代の勇者が酷いぶっ飛んでいるイメージだったので、ランスにもぶっ飛んで(?)頂きました。魔王と勇者の従来のイメージを、自分の中で壊しています。魔王と勇者の在り方は、恐らく代々で様々だったんじゃないか、なあ、と思い、ます(自信が)。プロローグ気に入って下さって嬉しいです!自分が、プロローグと次の話の雰囲気ががらっと変わるのが好きなので、いっつもこういう書き方になってしまいます……。少しずつ織り交ぜるのが良いのだとは思いますが!あと、「断絶」については、色々試行錯誤しつつ、修正することにしました。確かに、最初の二文目で躓かれるとまずいかなあ、と。とはいえ、自分の中でしっくりくる言い回しが思い付かなかったので、その内またこっそり変わっているかもしれません(笑)。第六話、良いと言って下さって嬉しいです!ありがとうございます!そして、疑問に関してです。アーシェが名乗らなかったのは、じいが城下に下りることがほぼ無いこと。逆に、犯罪者は必ずエルとじいが面通しをするので、万が一じいの前で自分の名前を出されたら困るので、名乗りませんでした。だから、エルミスの名前を出しています(城下では、エルミスがかなり威厳振り撒きまくりで効果があるのもありますが)。ちょっと説明不足だったな、と思いました。申し訳ないです。少し考えて修正入れてみますね。商会側が「王族?てめえ何もんだ?」と言わなかったのは、自分より強い魔法を使われたのと(一般人や騎士より強い魔法だった)、動転していてそれどころじゃなくて刃向うしかなかった、という感じですがこっちも説明不足だったかな、と思いました。アーシェ視点だと、彼自身魔法の威力の認識が麻痺しているので、書きにくかったのもあります……(一応、恐がらせたかもという認識はありますが)。反省です。なので、足すことにします!ありがとうございます!そして、一網打尽にする予定。偶然にしては出来過ぎに思えますか?(超笑顔)アーシェ大手柄はその通りですね!(超笑顔)――( )内が答えです(超笑顔)。そして、誤字報告ありがとうございます!推敲が足りなかったようです……修正しました。黒き翼の方もですが、何回読んでも誤字が出てきて慌ててこっそり直すの、何とかしたいです……。
やっと最新話まで読了できました。
今のところ、『囚われの魔王』や『黒き翼』よりも軽めの感じですが、そこはかとなく和泉さんテイストを感じます。コミカルなやり取りがあるからこそ、その裏に隠された思い(?)が引き立つ、そんな予感がします。
まだまだ、エルミスもじいも、隠し事をしていますよね。アーシェのお父さんが、アーシェの即位を遅らせた理由もあるわけで。アーシェが知らないだけで、結構、深刻な要素がちらほらと……。
アーシェがイラストで描かれたら、かなり格好いいと思います。けど、ときどき三等身キャラになる気がします。そんなところも魅力的です。
でもちゃんと、真っ直ぐで格好いい主人公、していますよね。キャッチコピーにもなっている。「勇者、ランスリット。我の、生涯を渡る友となれ」これを言える彼が好きです。
小さい頃に自分と対になる勇者という存在が居るのを知り、ずっと気にしていた、楽しみにしていた。自分を滅ぼす相手だと分かっていても、惹かれずにいられなかった。傍から見れば「なんで、自分を殺す相手なんかを?」と思われそうですが、アーシェを見ていると、彼がそう思うのは当然だと分かります。理屈じゃない。そう思うから、思うのだと思います。
レティはいい子で面白い。そして、ランスが登場したら、レティが霞むほど強烈な勇者でした。
この世界の「勇者」のぶっ飛び具合が良いです! 詳しく聞いてみれば、ランスがこんななのも「あるある」で、むしろ歴代の勇者に比べればランスは「普通」だと思ってしまいました。
プロローグ
ここだけ雰囲気が違いますが、めちゃくちゃ好きです。こういうの。
ネットだと「1話目で、作品にあったお客さんを呼び込む」必要があり、次話からとのギャップが激しい1話目(プロローグ)は、損をしているかもしれません。「硬い話は好きじゃない」という人がここで逃げてしまうかもしれないので。(そして、硬いのが好きだから、と読み始めた人が、2話目で逃げてしまう可能性もある)
でも、私は個人的に凄く好きです。
「魔王」視点と「魔王の親友」視点のふたつがありますが、ひょっとしたら間に、記号のような区切りがあったほうが頭を切り替えやすいかもしれません。多めに空行が入っていますが、「どうか、―――――。」の前後も多めの空行(1行くらい少ないかもしれないけど)なので、少し分かりにくいかな、と。
冒頭から二行目。「肉を断絶する」とあります。ここ、引っかかりました。
辞書的には「断絶」は、物理的に切り離すというよりも、精神的・比喩的に切り離すような感じがします。
① 長く受け継がれてきた事が切れて続かなくなること。とだえること。 「王朝が-する」
② 子孫が絶えること。家が廃絶すること。 「一家が-する」
③ 近世、主家が臣家との縁を切り所領を没収すること。とりつぶすこと。
④ 人と人、国と国との間でのつながりや結びつきが切れること。 「国交が-する」 「世代の-」
⑤ 執着している思いを断ちきること。 「君は全く恋慕の念を-しましたか/露団々 露伴」
最初で引っかかるのは、うーん。という気がするのですが――けれど、そのあとで、「祈りを、断絶される」って、あるんですよね。
ここを読んだとき、「あ、これは冒頭と対応しているんだ」と思いました。だからこそ、冒頭は「断絶」でなければいけなかったのかな、と。
そう思うと、冒頭はやはり「断絶」であるべきで。
でも、最初で引っかかってしまうのって、最初にマイナスが来てしまうわけで、もったいないかもな……と。
そんなことを思いました、という、これは報告です。
第六話
アーシェの格好いい見せ場です。
普通の話なら、勇者が理屈を説いて、魔王が武力に頼る、という役回りになりそうなところが、逆になっているところが面白いです。これがこの世界における勇者と魔王のあり方なのかな、と思いました。凄く良いな、と思います。
そして、気になったこと。バーチェル商会の者たちの前では、自分が何者であるかをアーシェは言ってないんですよね。
「我々王族は」と言っているので、何者か言っているような感じではあるのですが、バーチェル商会としては「王族だと? ガキのくせに偉そうに、いったいお前は何者だ?」と疑問を口にするのが自然ではないかなぁ……と。
というか、アーシェなら、自分が何者であるか、きっちり明かすんじゃないかな、という気がしたのでした。(そのほうが格好いいし)
ただ、町民たちの前で「魔王」と格好よく名乗るのに失敗したあとで気まずいし、これから罪人として捕まえ、城に送るつもり彼らの前で名乗ったら、アーシェがお忍びで街にいたことがじいにバレるとか、アーシェとしては名乗る訳にはいかない事情もありそうです。
今日、バーチェル商会を一網打尽にする予定があった、というのは、偶然としてはできすぎかな、という気がしました。ブラックリストにあった「あのバーチェル商会」の悪事の証拠(現場)を掴んで、捕らえたぞ。で、いいんじゃないかと。(アーシェ大手柄)
「信じるも信じないもお前の自由だ。そして、――これは、魔王からの宣戦布告だ。ありがたく受け取るが良い。
かぎかっこ閉じる(」)が、抜けていると思います。
第七話
「ふーん……。ま、お前が何か得られたって言うんなら、【折れ】も共犯者になった甲斐があったけど」
折れ→俺 だと思います。
作者からの返信
わああああああ!
まさか、この魔王狂想譚まで読んで頂けていたとは……!
黒き翼も囚われの魔王も長いですが、これも結構な長さなのに、ありがとうございます……!
え、本当にありがとうございます。
いつか、本当の意味で軽い物語が書いてみたいと思いながら、今日まできています……(笑)。
しかも、もう既に私節を理解して下さっているとは……頭が上がらなさすぎです。
もう、周囲は隠し事多すぎな気がしますが、その内きっと明かしてくれると思い、ます(自信なくなってきました)。
そして、アーシェカッコ良いと言って下さって嬉しいです!
おわわわ、ありがとうございます!まさかカッコ良いと言って頂けるとは思わなかったので飛び上がりました。
私の中では、しょっちゅう三等身になっているイメージなので、「主人公がこれで良いのか」と思いながら書いています。
でも、黒き翼のリヴェルも主人公としてどうなのだろうかと思っていますので、アーシェもこれで良いのかもしれません……(笑)。
歴代の勇者が酷いぶっ飛んでいるイメージだったので、ランスにもぶっ飛んで(?)頂きました。
魔王と勇者の従来のイメージを、自分の中で壊しています。魔王と勇者の在り方は、恐らく代々で様々だったんじゃないか、なあ、と思い、ます(自信が)。
プロローグ気に入って下さって嬉しいです!
自分が、プロローグと次の話の雰囲気ががらっと変わるのが好きなので、いっつもこういう書き方になってしまいます……。
少しずつ織り交ぜるのが良いのだとは思いますが!
あと、「断絶」については、色々試行錯誤しつつ、修正することにしました。
確かに、最初の二文目で躓かれるとまずいかなあ、と。
とはいえ、自分の中でしっくりくる言い回しが思い付かなかったので、その内またこっそり変わっているかもしれません(笑)。
第六話、良いと言って下さって嬉しいです!ありがとうございます!
そして、疑問に関してです。
アーシェが名乗らなかったのは、じいが城下に下りることがほぼ無いこと。
逆に、犯罪者は必ずエルとじいが面通しをするので、万が一じいの前で自分の名前を出されたら困るので、名乗りませんでした。
だから、エルミスの名前を出しています(城下では、エルミスがかなり威厳振り撒きまくりで効果があるのもありますが)。
ちょっと説明不足だったな、と思いました。申し訳ないです。少し考えて修正入れてみますね。
商会側が「王族?てめえ何もんだ?」と言わなかったのは、自分より強い魔法を使われたのと(一般人や騎士より強い魔法だった)、動転していてそれどころじゃなくて刃向うしかなかった、という感じですがこっちも説明不足だったかな、と思いました。
アーシェ視点だと、彼自身魔法の威力の認識が麻痺しているので、書きにくかったのもあります……(一応、恐がらせたかもという認識はありますが)。反省です。
なので、足すことにします!ありがとうございます!
そして、一網打尽にする予定。
偶然にしては出来過ぎに思えますか?(超笑顔)
アーシェ大手柄はその通りですね!(超笑顔)
――( )内が答えです(超笑顔)。
そして、誤字報告ありがとうございます!
推敲が足りなかったようです……修正しました。
黒き翼の方もですが、何回読んでも誤字が出てきて慌ててこっそり直すの、何とかしたいです……。