第114話 さらにエロく
マリフィルが光り輝く……かなりの光量で、自然と目を細めてしまう。
溢れる光の中で、マリフィルのフォルムが変化していくのがわかる……翼が伸びて、尻尾が大きくなる……そして突起物がせり出し来ていた。
光はやがて弱くなり、目の前にはマリフィルの進化した姿があった。そう……驚くほどの巨乳になっていたのだ……しかも乳の半分が見えている……やばい……むっちゃエロいじゃないか……そんな彼女の姿に、最近おとなしかったエロマントも反応し始めた。
「おい……ジンタ……あの乳やべえな……」
「うむ……俺もそう思う……が、キネアもニジナも周りにいるから、下手なことをするんじゃないぞ」
そう言って小声で警告するが、どうも興奮が抑えきれないのか、マントが小刻みに震えている。
「まさかヴイーヴルに進化するなんて……」
マリフィルの姿を見て、キネアがそういう。口調からかなりやばいモンスターのようだ。
「ヴイーヴルって竜種のかなり上位のモンスターだよね」
ニジナが知ったかぶりでそう言う。
「戦闘力はブラックドラゴン並みよ」
キネアがわかりやすい説明をしてくれた。簡単に言うと、俺たちではとても歯が立たない強敵だということだ。
「ジンタ……すまぬ!」
エロマントがいきなりそう叫んで俺を跳躍させる……もちろんターゲットはマリフィルであった。
「こら! エロマント!」
そう注意するが、もう飛び上がっているので時すでに遅し、俺はマリフィルに大胆に抱きついていた。
「ジンタ!」
みんなが声を揃えて俺の名を呼ぶ……それは突拍子もない俺の行動に対してではなく、危険を顧みずに、強敵から仲間を守る姿を心配するものであった。
「キネア! 宿に戻ってジークたちを呼んできて!」
ニジナが冷静な判断をする。キネアもその案に賛成のようで、すぐに宿へ向けて走っていった。
「だめ……ジンタがいるから攻撃できない……」
ユキは俺を助けようとするが、その俺が邪魔で何もできないようだ。
ところでマリフィルに抱きついた俺なのだが……想像より柔らかく、吸い付くような滑らかさのその胸を、これでもかってくらいに堪能していた。まあ、抱きついちゃったもんは仕方ないから、この状況を最大限に堪能するのが、今の俺にできることだろう。幸いエロマントが死角になっていてニジナたちからは様子がわからない。
「こ……この状況……どう認識すればいいですか──」
どうやらマリフィルは混乱しているようだ。そりゃそうだろう……進化した瞬間、冒険者が自分に抱きついてきて、強烈な勢いで胸を揉んできたのだから……
「うむ……マリフィルよ……人生そんなこともあるのだ」
堂々とそう言うと、なぜかマリフィルは納得したように力を抜いて俺に身をまかせる。
こ……これは好きにしていいということだな……それでは遠慮なく……
「ジンタ! 待ってなさい、今、助けるから!」
しかし、そうゆっくりとエロいことはさせてくれない。俺を心配して、ニジナとユキが必死の攻撃に出る。
マントの防御力を思い出したのか、ユキが俺を巻き込んで攻撃魔法を放った。もちろん絶対零度はやばいと思ったのかアイシクルランスである。
マント越しにどんどんアイシクルランスを打ち込んでくる。さすがはレーヴェン級の魔法防具であるエロマントだ、ユキの強力な氷の槍を受けてもビクともしない。俺はそれをいいことに、マリフィルの体をさらに堪能する。
「ジンタさん……私を守ってくれてるんですか?」
抱きついて、攻撃を受けている俺を見て、何を勘違いしたのかマリフィルがそう言ってきた。もちろん、そんなつもりもないのだが、否定するのもなんなので無言で答える。
「こんな盗人の私を……どうして守ってくれるんですか……こんな役立たずな私を……」
マリフィルには、無能扱いされた過去がある……どうもそれが心の傷になっていたようだ。
「マリフィル……俺にはお前が必要だ……」
──エロい意味で……
そう呟くと、マリフィルの目からポトポトと大粒の涙が溢れてきた。そして俺に抱きついてきた。
流石に泣いている女に欲情するほど野暮ではない……俺はマリフィルを優しく抱きしめた。
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