第27愛 のほぉーー! 殲滅するのぉーー!
「マリン大変! 夢都浮遊庭園にてブライティ王が消失、夢都冒険者協会のショコラさんが
(どうしてショコラさんが……それにこの状況、他にも敵が居るかもしれない)
そう考えを巡らせた直後、ノゾミは自らの瞳をルビーのように赤く光らせる! 彼女の視界がズームしていき、
「ツカサ! ブライティ王が消失した! すぐに夢都浮遊庭園へ向かって! たぶん何者かによって庭園周辺の
『――了解』
空間の
彼女の瞳は夢都浮遊庭園、夢見部隊の
「夢見の巫女様。こちら肉テロパーティ、ノゾミです。
弥生へ状況を報告し、〝メロンのノゾミ〟は弓を取り出し、遥か遠くの
「のほぉーー、いよいよ私の出番なのぉーー!」
口からの涎を拭ったノゾミ。二つのメロンが彼女の興奮を投影するかのように、プルルンプルルルン! っと主張を始めた。
「
「潜入とはいえ、だいたいなんで俺が貴族みたいな格好しないといけないんだよ。こんな任務、早く終わらせて、さっきの屋台の食物でも食いに……」
そう彼が考えていた矢先、遥か遠く、自身へと一直線に向かってくる一筋の黒い物体を視界に捉える。慌てて潜んでいた大木から飛び降りると、大木の幹が鋭い閃光により抉られ、乗っていた枝が吹き飛んだ!
「おいおいおい、なんなんだ!?」
飛び降りた彼に向かって今度は数本の黒い物体が降り注ぐ。回避した黒光りした矢が地面へと突き刺さり、地面に亀裂が入る。
「弓矢だと!? ちっ、どこから狙って来てやがる!」
彼は一流の暗殺者だった。だからこそ気配を消して闇に潜むなど日常茶飯事、居場所がバレるなんて事はなかなかない事であったのだ。黒い炎のような
「ちぃっ!
彼の周囲に居る者は彼の
「おいおい、今の岩、国の重要文化財みたいなやつじゃねーのか!?」
実際ノゾミが吹き飛ばした岩場には、
「仕方ねぇー。ギリギリまで
宙へ浮かぶ夢都浮遊庭園へ
「……これなら少しは時間稼ぎ出来るだろう……後は相手の居場所を見つけて……」
「のほぉおおおーー隠れても無駄ですよぉーー! 黒き滅びの閃光――
夢都浮遊庭園上空に浮かんだ岩場より一瞬紅い瞳が煌めく。この時確かにローストは、遥か上空より放たれる地獄への招待状を視る。紅く煌めく光の傍では二つのメロン激しく揺れていた。
「……そうか、あれが有名な〝メロンのノゾミ〟か……」
彼の視界が刹那真っ黒に染まる。〝極上のメロン〟はこの時確かにローストにとっての〝獄上のメロン〟となり、彼の潜む林は、一瞬にして黒い蒸気を醸すまっさらな大地と化す。
「のほぉーー殲滅なのぉーー滾るのぉおおーー」
敵を殲滅するにあたって
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