第5愛 肉テロが得意なフレンズ《パーティ》なんだね!
「この魔獣キングリザード肉の
「〝萌え断〟……ですか?」
「ヒャッハー! 〝萌え断〟を知らないなんて時代遅れね!」
「いや……夢端末自体、僕持ってないですし……」
「なっ、それじゃあ、
ユズキの発言が予期せぬ返答だったのか、今度は銀髪の女エルフが驚嘆の声をあげる。
「ユズ君と私は意志伝達があるから、離れていても会話出来るしね。私のような
ユズキの横に座った
「そんなぁ!? 人生と
「のほぉーーすっごくおおきいのぉーー堪らないのぉーー」
「こら、駄エルフ、肉に発情しない」
銀髪エルフが肉画像に涎を垂らしたところで、蒼い人間界のチャイナ服風の格好を身につけた女妖精が冷静に突っ込みを入れていた。
ユズキ・ルーシア 種族:人間 主属性:水 冒険者ランク:D
レミリア・ミネルバ 種族:
マリン・ノヴァ 種族:獣妖精(猫) 主属性:光(聖) 冒険者ランク:A 職業:
ノゾミ・ルイーネ 種族:エルフ 主属性:闇 冒険者ランク:A 職業:
ツカサ・アクアリウム 種族:妖精人 主属性:水 冒険者ランク:A 職業:
ギルドにてお互い自己紹介をした二つのパーティメンバーは、一路馬車にて、特別依頼攻略へ向け、ネム宿場町へと移動していたのである。
「それにしても皆さんAランクって……凄いんですね。今までどんな冒険をして来られたんですか?」
興味本位で質問したこのユズキの発言をきっかけに、馬車内にて、先ほどの
「……という訳で、肉と共に歩き、肉と共に生きる。肉あるところに私達、飯テロパーティは存在するのよ、分かる?」
「あ……はい……」
マリンが大きな肉球をユズキの顔に押しつけ、ぷにぷにした感触を味あわせる。
「ユズキさんは、まだまだおこちゃまなんですね。いずれ分かる時が来ますよ、お・と・な・の・あ・じ・が」
続いて巨大な二つのメロンを顔へ近づけるノゾミ。堪らず動いたのはレミリアだ。
「ちょ、ちょっと! ユズ君にメロンの果実は間に合ってますから!」
「ノゾミ、その子には
顔を赤くしたレミリアの様子にノゾミの横に座っていたツカサが声をかける。
「あ、貴女達は
「いやいや、そういう関係って何ですか……僕とレミリアは
その言葉に驚く飯テロパーティ。
「え!? 使役主ですって!? この
猫妖精のマリンが不思議そうにユズキを見つめる。
「ええ、私も
ノゾミの首には隷属の首輪らしきものがついていた。ピンク色の首輪は一見ペットにつける首輪のように可愛らしいデザインだ。どうやらノゾミにも
「いや……かつて
ツカサは腕組みをしつつ、自身の中で自己解決をしているようだった。
「僕の場合はとある目的を果たすために旅をしていたのですが、たまたまとあるダンジョンでレミリアと出会い、こうして契約するに至ったんです」
「あれは運命的な出会いだったわ」
うっとりした表情でユズキを見つめるレミリア。彼と彼女の間には契約に至る過去があったようだ。
「へぇー、君達も色々あってここに居るって訳ね。ヒャッハー! 面白くなって来たわね! 特Aランクの高級肉、
「のほぉーー溢れる肉汁ーー堪らないのぉーー」
「こら、駄エルフ、想像でイカない」
(本当にこのパーティと一緒で……大丈夫なんだろうか……)
(ユズ君……特にあの
心の中で会話する、ユズキとレミリア。
ちなみに特Aランクはお肉のランクであって、皇帝牛馬は魔物ではないため、魔物ランクの位置づけはない。ややこしくなりそうだったため補足しておこう。
こうして馬車は、中継地点であるネム宿場町へと到着するのであった。
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