第2話 復興

 数日が経ったその日、昔ムカトロン星人達が集まっていた街に住むのは今やシャルリック博士一人である。


そんなある日、ドタドタッと足音が聞こえたの反応し、シャルリック博士は瞬時に外に出たのであった。


するとそこには一人のムカトロン星人がこっちに走ってきたのであった。




「おーい!シャルリック博士!」


「スレイヤーじゃないか!? なぜここに、死んだはずじゃ。」




生き残っていたムカトロン星人が、きょとんとした顔で答えた。




「死んだ?一体何が?」




何も知らないスライザーに対してシャルリック博士は真剣な顔で全てを語った。




「なるほど、そんな事が……もうすぐここにダンパイアとスラスターが来るはずです、彼らは唯一生き残ったムカトロン星人です」




スレイヤーの返答に対しシャルリック博士は少しの希望を覚えた。




「そうじゃ!わしらはまだ人間に負けたわけではない。」




数時間が経ったある日の事。




「シャルリック博士大変です!今すぐこっちに来てください。」




スレイヤーが驚きながら、シャルリック博士を研究所の中から外へと連れ込んだのであった。




「スレイヤー落ち着け、一体わしを外に呼んで何のようじゃ?」




スレイヤーに連れられるがまま外へ出たシャルリック博士の元には二人の生物がここに向かってくるのが見えた。




「な!?スラスターに、ダンパイア帰っておったのか。」


「事情は全て聞きました、まさかこんな事になるんて」




現場にいたシャルリック博士だけが何が起きたのかを知っていた、そして博士は皆にその時の絶望をいかに伝えられるかの工夫をしながら表現を加えて皆に伝えたのだった。




「キルフェーズ隊長はよくやったほうじゃ、彼は未来を託すためにもわしを逃がしてくれた、彼らの犠牲を無駄にしないためにも奴らを倒す協力を君達にもしてほしい」




スタスターもダンパイアも、その言葉を待っていたように答える。




「「もちろんです!」」




すると、ダンパイアは背中に背負っていたリュックから何か光ったものを取り出した。




「こいつを見て下さい、これは地球人が落としていったものではないでしょうか?ここに来る前に拾ったのです。」


「それは!クルーザーという男が持っていたものじゃないか、これはチャンスじゃ、今すぐ研究に使わなければ! 貸してくれ! これは地球を研究していた頃に見た記憶があるのじゃ。」




早速シャルリック博士は地球を研究していた頃のデータを目に通す。


そこに映っていたのは今見ている光ったものと全く同じ形をしたものである。




「これじゃ!地球の言葉で武器という! その中でも種類があって、この武器は剣というものらしい。」






ダンパイアは目を輝かせながら質問した。




「剣、ですか? それを一体どのように使うのです?」




シャルリック博士は自信あり気な顔でこう言った。




「剣には刃というものがあり、そこに触れればどんな生物にでも、皮膚に傷がつくのじゃ。使い方はその剣を勢いよく振り標的の身体を瞬時に擦り合わせる、たったのこれだけじゃ」




ダンパイアは驚いた顔で言った。




「た、ただその剣というものを振って擦り合わせるだけで、素手より何倍をも超えた力が発揮できるのですか、これは面白い……地球人をいよいよ倒せる希望が見えてきたって訳だ!」




それから日々は過ぎ、剣は大量にシャルリックを中心に生産されていくのであった。

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