きれいな川の側編④
第25話
「マッ、マスター! どうしよう。お洋服がない!」
「着テ来タノモ、新シイノモナイデス」
まりえとキャサリンが言った。どうやら着るものをそっくり盗まれたようだ。この時に犯人が断定出来た訳ではないが、全裸だったこと、ちょうど4人分が取られたこと、カップの大きいブラを着けている2人が被害に遭ったこと、どこをどう考えてもあの子達が怪しい。
「仕方がないわね。私のを貸してあげるわ」
「羽衣さん、オ気持チダケデ充分デス。あゆみニ借リマス」
「……。ど、どうせ、私のは小さいわよ……。」
「あっ、羽衣さん、有難うございます。私、嬉しいです」
「良いのよまりえ。貴女も優姫にでも借りれば……。」
羽衣は涙目で言った。キャサリンが羽衣の申し出を断ったのは、カップが合わないからである。Aが2つ並ぶブラでは、Iでも溢れるようなキャサリンにはどう考えてもきついのだろう。その事実を突きつけられた羽衣は、自信をなくしていた。まりえがそれを気遣いながらも哀れんだような目で羽衣の胸を見ながら、嬉しいと言ったのだが、かえって羽衣を傷付けることになった。Aが2つ並ぶ羽衣のブラでは、Hなまりえの胸を包むことは出来なかった。その事実がビジュアル化されてしまっただけだった。まりえがいくら痛くないから大丈夫だと言っても、その顔が引きつっていたのでは説得力のかけらもなかった。結局、まりえには優姫が貸すことになった。
この時には、犯人は誰かということには誰も言及しなかった。
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