第13話 種子島銃!


拙者とエリーカは、集落の長老・ヴィレームの所に遣ってきていた!

そうしてヴィレームに本題を話し合っている。安心院忍軍の種子島銃

をキュクロープス族で大量生産が出来るのか、出来ないのかを聞いて

いたのである。


種子島銃に使える素材はあるのか、なども問題の1つだった。今の素材

よりも、軽くて耐久強度があれば、新しい素材で種子島銃を生産しても

問題は無かったのだが、長老ヴィレームは鍛冶頭領を集めて、色々と話

合っていた、種子島銃の引き金部分の細工が問題だとか、火縄を落とす

部分の細工はどうするだの、色々な意見が飛び交っている!


集落の者達が集まるまで、鍛冶頭領達は種子島銃の構造を理解する為に

頑張って貰いたいものだ!種子島銃の生産さえ出来れば、女子供でも戦

で戦えるのだから、国を作ったら男衆が海外遠征で、国に居ない時もある

そんな時は、国の留守を預かる女衆が、種子島銃を手に取り国を守って

貰いたいのである。


種子島銃は、エリーカの国に取っては必要な物なのである!エリーカに

だって種子島銃を手に持ち、必要ならば戦って貰う。そうで無ければ困る

のじゃ!




......................................................




{集落の広場にて}


五郎丸よ!集落の者は、どの位は戻ってきておるか?


[まだ半分位かと?]


忍軍と集落の男衆の者達で、捜索に行った方が早いかの?


[それが宜しいかと存じます!]


それでは、明日の朝から忍軍と男衆で、辺りを捜索してくるのじゃ!


[はっ!]


拙者も捜索に、出ようと思うのだが!


[それはなりません!]


何故じゃ五郎丸?


[統幸様は、忍軍やハイエルフ衆の頭目なのです!

              頭目は座って待っていて下され!]


そうか.....残念じゃな!


[暇なのは解りますが.....頭目に、もしもの時があったら、

                エリーカ様が悲しみますぞ!]


そうじゃな!エリーカを悲しませるのは、拙者としてもやぶさかではない!


わっぱ子供達に鍛錬でもなさって下されば、某も嬉しゅうござる!]


そうか!子供達の鍛錬か、ならば鍛錬を着けてやろう!


[わっぱ達も喜ぶと存じます!]


わっぱ達は何処にいるのじゃ?


[集落の外で鍛錬に勤しんでるはずでござる。]


ならば集落の外に行くとするか!




......................................................




{集落の外にて}


そこには大人顔負けの鍛錬に励む、わっぱ達が鉄砲を持っていたのである!

わっぱ達は、慣れた手付きで弾込めとかをしている。拙者が教える事などは

無いであろう、じゃが此処まで来たのじゃから、わっぱ達に何かしら教えて

遣りたかったのじゃ、鉄砲や苦無や手裏剣などの鍛錬もしているの!


剣術もしているではないか、拙者が稽古を付けてやろう。もしも拙者を倒せ

たならば、新陰タイ捨流の免許皆伝を授けてやろう!そんな事はあり得んが

もしも、もしも逸材がいるのならば、新陰タイ捨流の後継者になる事も可能

でわある。


そんな逸材を探し出すのも、新陰タイ捨流の免許皆伝者の使命の内なのじゃ

拙者も丸目様に教えて貰い、色々な技を習得したな、新陰流の奥義なども

その内の1つに過ぎぬ!その技を後世に残したいのじゃ。


タイ捨流から枝分かれしても良い!自分の流派を立ち上げれるだけの技量が

あれば、何処で戦っても生き残れるであろう!




さぁ~わっぱ達よ!拙者を倒して、新陰タイ捨流の免許皆伝を授かってみよ!


≪新陰タイ捨流の免許皆伝!!!!!≫


誰でも良いわ!掛かってまいれ。


≪いやぁ~~!・きぇ~~~い!・うりゃ~~~!≫


一度に三人で掛かって来るとはな!


新陰タイ捨流・奥義・月影!


どうしたわっぱ達よ!三人掛かりでも拙者は倒れてはおらんぞ?


≪お願いします!≫


こやつ!中々に筋が好いぞ!


でも甘いわ!新陰タイ捨流・奥義・一刀両断!


≪参りました!≫


わっぱよ名前は何じゃ?


【某は佐吉の息子で、藤吉とうきちと言います!】


佐吉の息子か!佐吉に伝えよ!良い息子を授かって幸せ物じゃとな!


【おっとうに必ず伝えます!】


次は全員で、拙者を倒してみよ!


≪お願いします!≫


此れを覚えれたら、新陰タイ捨流の免許皆伝じゃぞ!


≪はい!.....きぇ~~~~~い!≫


新陰タイ捨流・奥義・浮船!



浮船とは、船に乗って歩くような仕草から付いた名前である!

船の上を歩いて移動しながら、相手の懐に飛び込んだり、

飛び跳ねて交わしたり、相手の剣を絡め取るなど、一連の動作

の事を浮船と呼ぶ!



なんじゃ!?浮船を交せなんだか?


≪あいたたた.....≫


此の動作が、新陰タイ捨流の基礎であるぞ!


≪はい!≫


此の動作を覚えられなければ、新陰タイ捨流は身に付かんぞ!


≪浮船は、どうすれば覚えられるのですか?≫


斬る・躱す・飛ぶ・急所をつく・これ等を鍛錬せい!


≪はい!≫


そうすれば、1人でも大勢の相手を倒せるのじゃ!


≪先程の浮船は、物凄かったです!≫


戦では、相手は甲冑を身に付けておる!そこでじゃ!


甲冑の隙間を突く攻撃をするんじゃ!その動作が、浮船なのじゃ!


≪はい!≫


懐に飛び込む事が、無理と思えば、相手の足を狙え!籠手でも好いぞ!


敵に手傷を負わせれば、それだけ自分が勝てる見込みが出来るからの!


≪はい!!!≫


死にとうないのであれば、敵を先ずは斬れ!そして敵の剣は躱すのじゃ!


そうすれば、剣豪にだってなれるぞ!


≪剣豪!!!≫


そうじゃ!剣豪じゃ!拙者の師匠の丸目様の様な立派な剣豪にな!


≪剣豪になりたいです!≫


忍者剣豪!何ってのも面白いの!かぶき者みたいじゃな!


≪吉弘様!忍者がかぶき者にはなれませぬ!≫


目立つ訳には如何からの!


≪そうです!≫


わっぱ達よ!強くなれ!


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