第二十三章 同人誌はおやつに入りますか

「装備の具合はどうだい、勇者クン?」


 先頭を歩くマクマスが振り返って尋ねてきた。


「どうだって言われてもですね……」


 がちゃり、がちゃり、と騒々しい音を響かせながら右、左と順に腕を振り上げて、結局俺は首を傾げることしかできなかった。


「そもそもこんなの、今までの人生で着たこともないんだから、良いも悪いも分かりませんよ……」


 今度こそ少しはマシな装備が貰えるものと期待してたってのに、やっぱり上から下まで、例の《勇者シリーズ》に身を包んでいる俺涙目。確かあの時も、もうこれしか残ってない、とマリッカが言っていたけれど、嵩張かさばるばかりで敏捷性が大幅ダウンしているので、むしろ弱体化してるんじゃないか、と思ってしまう。


 一方、


「にしても、やはり《扉》は便利ですね、女神様」

「そ、それは……どもです……」


 マリーはカラフェンに話しかけられるたびに、びくっ、と怯えた様子を見せる。こっそりマリーに尋ねて見たところ、男の人って苦手だし……と答えるものの、理由はそれだけではないのだろう。この人、俺だってまだちょっと怖いもん。




 俺たち四人のパーティーは、一路魔王が棲むと言い伝えられる《死の山》ラボルッカの中腹にそびえ立つ《魔王の居城》を目指し、進んでいる最中だ。


 普通なら、道中いくつかの町に立ち寄り、魔王に関する情報を集めたりするものなんだろうと思うのだが、あの老王でさえ魔王の居城が何処にあるのかを知っていたし、もちろんマクマス・カラフェンの《王の両手》もまた、当たり前のように羊皮紙に描かれた世界地図の中からその場所を正確に指し示すことができた。


 と言うか、最初から地図にその名が記載されているのである。それを知った時には、もう驚くよりも呆れが先に立ってしまった。


 襲い来る数々の魔物を退け――なんていうお決まりの流れについても同じくである。最初にマリッカと共にアメルカニアの地に降り立った時にも感じたことだったが、この世界の何処を見回しても魔物どころか猛獣一匹いなかった。もうこの際、狼とか贅沢なことは言わない、野良犬でも野良猫でもいい――しかし、そんなちっぽけな願いすら叶わなかった。




 マクマスに尋ねてみたところ、


「度重なる勇者召喚で、繰り返し繰り返し、何人もの勇者隊が魔王討伐に赴いたからね。魔王の軍勢は、もうそこまでの力を有していないんだ。魔王の居城のある《死の山》の周辺まで近づけば、多少は残っている連中が姿を見せると思うけどね」


 と明るく応えてくれた。


 要するに、魔物はもはや絶滅危惧種扱いのレッドリスト入りってことらしいのだが、こんな有様では、今後、勇者はロクに戦闘経験を経ないまま魔王と対峙することになるだろう。たかだかレベル一桁台の勇者が倒せるんだろうか。ここにも《ノア=ノワール》という異世界の歪みを見た思いがする。


「おーい! ちゃんと付いて来れてるかい?」

「休憩が必要なら、遠慮なく言って下さいね!」


 先頭に立つ二人が、小高い岩場の上で遅れている俺たちを振り返ってエールを送ってくる。腐っても元・勇者のマクマスとカラフェンの歩みは変わらず軽快だったが、根っからのインドア派に属するマリーはと言うと、彼女の持つ能力で道程を大幅にショートカットすることに成功したとはいえ、まだまだ目的の地は遥か遠く、結局は自身の足で歩くしかないということで早くも息も絶え絶えの様子だった。体力面に関しては俺もあまり人のことは言えなかったけれど、少し心配になってしまい歩調を緩めてマリーの隣に肩を並べた。


「おいおい、マリー……お前、大丈夫かよ?」


 実のところ、こう尋ねるのは三回目である。


「無理……マジ無理ぃ……」


 ひゅーひゅーとか細い息を漏らしつつ、合間合間に辛うじて答えが返ってきた。せっかくの女神衣装もよれよれのしわしわである。


「うーん。休憩、した方がいいんじゃないか?」

「……いい! 大丈夫だし」


 しかし、一回目、二回目同様、マリーは頑として休憩を取ることを拒んだ。

 むしろ尋ねるたびにムキになっているようにも思える。


「辿り着く頃にはグロッキー状態、だなんて笑えないぞ? ここで無理したって仕方ないって」

「大……丈夫だって……言ってるじゃない!?」

「……あのっ!」


 見るに見かねて、前に向き直って大声で叫んだ。


「やっぱり、休憩してもいいでしょうか!?」

「ち――ちょっとぉっ!」


 途端にマリーが喰ってかかってきたが、無視してマクマスとカラフェンの反応を待つ。抗議するように金の錫杖が何度も背中に当たったが、その勢いは何とも弱々しく頼りなかった。今頃分かったことだったが、マリーの手にある錫杖は、実際に金で出来ている訳ではなかったらしい。そりゃあそうだ、これだけ盛大にぽかぽか叩かれたら青痣モンである。


 やがて、カラフェンの声が響いた。


「では、ここまでは頑張って登ってきて下さい。ここならば見晴らしも良く、何か近づいてくればすぐに気付けるでしょう。私はお茶をご用意しますね」

「ありがとうございます! ……ほら、行くぞ?」

「ムカつく……勝手に……」


 マリーの眉間には盛大な皺が寄っている。手を貸してやろうと伸ばすと、マリーはそれを払い除け、怒ったように顔を背けた。しかし辛抱強くそのままの姿勢で待っていると、渋々シャツの袖口をつままれた。


「ったく……ちゃんと掴まれってば」


 仕方ないので無理矢理振り解いてこっちからマリーの左手を握り締め、ぐいぐい、と力任せに登り始める。さすがに二人分はキツイ。だが大した岩場でもなかったので、じきにマクマスとカラフェンの待つ場所まで辿り着くことができた。マリーの顔は真っ赤で、足元は覚束おぼつかない。もやしっ子め。


「ふーっ」

「お疲れ様だ、勇者クン♪ これ、飲むだろ?」


 待ち構えていたかのように木製のカップを一つずつ両手に持ったマクマスが出迎えてくれた。


「そことそこの石を椅子代わりにするといい。上に置いてある織布はまだ使ってない綺麗な奴だから、敷物として使ってくれていいよ」

「何だか済みません。助かります」


 何だかんだ言ってこの元・勇者の二人はいずれも面倒見が良く、気が回る。やっぱり選ばれた者だけあって、基本的には良い人たちだ。腰を降ろしたのを見計らって、カップが渡された。ゆるゆると立ち昇る湯気に猫舌の俺は一瞬躊躇したものの、香しい匂いの誘惑には勝てず、恐る恐る口をつけ――ああ、甘くて美味しい――ほっ、と満足気な吐息を漏らす。


「ふーっ……」


 手の中の紅茶には、大量の砂糖と香りづけのブランデーか何かが入っているようだった。隣を見ると、マリーの表情も柔らいでいる。カラフェンは俺たちの緩んだ顔付きを確かめると目を細めて頷き、あとはそっとしておこうと決めたようだった。さっと一言御礼でも言えたら良かったんだろうけれど、タイミングを逃してしまった。


「……」


 俺は幾重にも雲の重なる北の空に視線を向ける。




 目指す《死の山》はまだ遠い。

 このまま、何事もなく着けると良いんだけど――。




「な、マリー?」


 空になったコップを手の中でもてあそびながら、隣に座るマリーに話しかけた。


「お前さ、やっぱりまだ一緒に付いてくる気かよ? もう無理だって思ったなら、いつでも途中で帰ってくれていいんだからな?」

「ウザ……しつこいってば、馬鹿ショージ」

「ウザいはないだろ。これでも心配してるんだし」

「へー、心配、するんだ。ふーん」


 小馬鹿にしたような口調が少し勘に障る。


「当たり前だろ! お前のこと心配して何が悪いんだよ!? こっちは、怪我一つさせる訳にはいかないぞ、って緊張しっ放しなのに!」


 ちょっと語気を強めて言うと、マリーは驚いたように目を丸くして見つめ返してくる。


「……な、何だよ?」

「う――ううん。何でも……ないし」

「はっきり言えって。気持ち悪い奴だな――」


 まだ顔が赤い。ブランデー、そんなに入ってないと思ったけど、マリーは苦手なのかもしれないな。俺はちゃんと伝えておこうと再び口を開いた。


「――そんなの心配するに決まってるだろ。お前はウチのサークルの大先生なんだぞ? もし手に怪我でもして、二度と漫画が描けなくなっちゃったらどうするんだよ? 俺はサークル代表として、お前をそんな危ない目に遭わせる訳にはいかないんだ。絶対に。そ……それにだな――?」




 次の瞬間、




 ごつん!


 目の前に星が飛び散った。




「痛っ! ななな何でカップ投げたの、今っ!?」

「うっさい! 馬鹿ショージっ!」


 さっきまで微笑みまで浮かべている感じだったのに、何故か急にぷくーとふくれっ面をしている。どうにも良く分からない奴である。


「ったく……」


 また険悪なムードになっても困るので、ぶつぶつ文句を言うのは口の中だけに止めておき、周りに付いた砂粒を手で払い退けながら落ちたカップを拾った。実は俺の方も、マリーのことが心配なあまり、ついつい余計な科白を吐きそうになっていたところだったので、内心、ほっ、としてたんだけど。


 そのまま立ち上がったついでに空のカップをカラフェンに手渡し、言いそびれていたお礼の言葉を忘れず伝えて戻ってくると、マリーは肩紐の長いメッセンジャーバッグに似た袋の中から何やら取り出して眺めているところだった。すぐそれが何なのか気付いた俺は、にやり、と口元を歪め、からかうように声をかける。


「――打倒魔王を掲げる勇者様の冒険行だってのに、同人誌持参で参加する奴なんて初めて見たぞ?」

「!?」


 虚を衝かれたマリーは一瞬隠す素振りを見せたが、


「べ……べっつに良いでしょ? 何か文句でも?」


 語気強く言い放ち、逆に挑むような視線を返してくる。まだご機嫌斜めの様子である。なので俺は、その不機嫌そうなマリーの顔の前に鎧の中のスペースにこっそり隠しておいたそれを突き付けてやった。




 途端、




「「……ぷっ!」」


 思わず二人揃って噴き出した。




 何のことはない。

 俺も全く同じ物を持ってきていたのである。


 もちろんそれはサークル『まりーあーじゅ』が初めて頒布した、俺たちの同人誌、『抱かれたい神一位!の俺様英雄神は、純情ビッチでした☆』だった。




 出立する前に、最後にもう一度だけ見ておこうとネットに接続して神絵師SNSを覗いたところ、どうやらイベントに参加したらしい何人かのユーザーが、早くも話題にしてくれていることを知った。どの書き込みもかなり好意的で、早く続きが読みたいというコメントも多く見受けられた。それをマリーに教えてやると、またもや嬉しさのあまり泣き出しそうになってしまったので、次も頑張らないとな、と励ましてやったりした。


 だが、次の本を作る時にはもう俺は《ノア=ノワール》にいないかも知れない――そんな確信めいた予感は敢えて口に出さずにおいた。


 そのやりとりがあった後だったので、旅立ちの準備をしている時に、ついつい何となく荷物の中に忍ばせていたのであった。


「くっそ……そんなアホなことする奴は、俺が初めてだー、ってなる筈だったのに……」

「ざーんねん。もう遅いですー」


 にひー、とマリーは笑った。ようやくちゃんと笑ってくれた気がする。


「よっ……と」


 休憩ついでにマリーの隣に腰かけ、しばし肩を並べて読み耽る。隣同士で同じ本を開いて読んでいるだなんて、まだイベントの続きをしているみたいで楽しい。


「やっぱ面白いよなー『だかおれ』」


 それはとある読者が付けてくれた略称だ。俺たちもすぐに気に入り、早速使うことにしていた。俺の呟きを耳聡く聞きつけたマリーは、身をすり寄せるようにしてちょっと偉ぶった口調で言い放つ。


「ほう。……サイン、書こっか?」

「うっせ。調子に乗んなよ腐女神」


 何かねじねじしてるけど、お前髭ねえだろ。

 また顔を見合わせて笑う。


「俺たちさ、こんな冒険してるだろ。嘘みたいだろ。昨日の今日なんだぜ。これで」

「……その科白、前言ってた奴のパクリじゃん」

「インスパイヤと言え。インスパイヤと」


 ア、じゃなく、ヤ、ってのがポイントだぞ。


「でもさ……何だか展開が早すぎて信じられないよな。天界だけに」

「ウザ……でも、信じられないってのは本当かも」


 だが、マリーの笑顔はちょっと寂しそうに翳った。


「イベントは大成功。すっごい楽しかったけど……あたし、一つだけ心残りがあるんだよね。会いたかった人に会えなかったからさー」

「……ん?」


 何だよ、言ってくれたら良かったのに。イベント中もその前も、マリーとはずっと一緒にいたけれど、俺にはまるで心当たりがなかったし、マリーだってそんな素振りを見せもしなかった。


「誰、それ? どこのサークルの人?」

「……あー。いやいや、違くって!」


 マリーは弱々しい微笑みを浮かべて手を振る。


「どっちにしろ会えないってこと、行く前から分かってたし。あのさ……またショージに呆れられそうだから、言うのやなんだけど――」

「……kwskくわしく

「言うと思った。テンプレ野郎乙」


 今のは違うぞ。様式美って奴だろ常考。


「えーっと……覚えてる? あたしが最初に神絵師SNSに投稿した時の事?」

「お、覚えてるも何も」


 頬が熱くなるのを誤魔化そうとしたら、自然と早口になってしまった。


「あ、あれだろ? マリーがべそべそ泣き始めちゃって、仕方ないから頭ぽんぽんしてやった――」

「そ、そこじゃねえからっ!?」


 あ、何だ、違うのか。


「もー! 恥ずいこと思い出さないでよ! じゃなくってさ……ほら、あたしのイラストにコメントくれた人の中に……いたでしょ? ちょっとやな感じのコメント書いてた人が」

「……あー」




 覚えがある。

 というか、忘れる訳なんてない。




 でもあの一件が結果的にはマリーの心を突き動かした原動力の一つにもなった筈で、憎いというよりはむしろ感謝する気持ちすらあった。だが、ハンドルネームまでは覚えていない。


「――いたな。確かに。で?」

「まおたん、って言うの。あの人」

「はい、ちょっとストップ」


 俺は激しい既視感デジャヴに襲われ、こめかみを揉んだ。


「……このパターン。俺、知ってる。知ってるぞ」

「だってー……やっぱり悔しかったんだもん」

「まー、いいや。続きPLZ」


 事後だし、ひとまず聞いてみるとしよう。マリーは一つ頷き、再び口を開いた。


「『だかおれ』が完成した時にさ、真っ先にまおたんのことを思い出したの。あ……ううん! もちろんその時はまだ、まおたんがまおたんだってのもちゃんと知らなくって、もう一度あのコメント見るのは怖かったけど、神絵師SNSに行って、見て、知って、で……思い切ってメッセしてみたんだよ」


 やっぱこいつ、根っこのところではかなりの度胸がある奴だ。そう再認識させられてしまった。でも話の腰を折りたくなかったので、ツッコミは全部最後に回すことにして、無言で頷くだけにする。


「最初はさ、は?とか返ってきて、人違いです知りません、って塩対応されちゃって、思わずヘコみそうになっちゃったんだけどね? それでも、どうしてもまおたんに、あたしの描いた漫画をもう一度見て欲しかったからさ――」


 無理もない。

 お互いに忘れ去りたい記憶だろうな、と思う。


「……見返したい、そういうんじゃないんだよ? この人なら、良くても悪くても隠さず正直に言ってくれるんじゃないかって。ホント、それだけで」


 それは俺だって――そう言おうと思わず口を開きかけたけれど、最初からマリーの才能を認めた者と、そうでなかった者とでは、受け取る側のマリーにしてみたら真逆の存在のように思えたのだろう。


「こう言うと、ショージにはもっと怒られちゃうだろうけど、最初に何枚か送って、その後、結局全部の原稿を送って見せちゃった。……よく考えたら、あたし超馬鹿だなあ、って思う。だって、それ使ったら、あたしのフリして、本、出せちゃうんだし」




 ……あーうん。

 このツケは、必ず払ってもらうとしよう。忘れっぽいんでな。メモっておくぜ。




 でも、マリーにとってあのコメントの一件は、それほどまでに精神的外傷トラウマめいたものだったのだと、そして、自らそれに立ち向かおうと勇気を奮ったのだと知る。やっぱりこいつは凄い。俺には無理だ。


「そしたらさ、全然メッセが返ってこなくなっちゃってね、さっきの心配事なんかも後になって気付いちゃって、大変なことしちゃったー!って内心バクバクだったよ。……でもね、来たの、メッセ。そこにはさ……一言だけ……書いて……あってね……」

「おいおいおい。泣くな泣くな」


 慌ててハンカチを差し出したが、すでに受け取る余裕すらなさそうだったので、そのまま鼻をつまむ。


 ずびー!

 

 ……むう。

 指先が生暖かい。気色悪い。


 どうすんだ、これ。

 一応、とっとくか……。


「――あの時のことは本当にごめんなさい、って。それだけ」


 マリーは込み上げる何かを押し留めようと大きく息を吸って、吐いてから、続きの言葉を口にする。


「そしたらもう放っておけなくなっちゃって……。だってさ? さよならの、もう二度と会えない人への最後の言葉みたいに見えちゃったんだもん。だからね……すぐメッセした。ありがとう、って。で、会いたいです、って。今度のイベント、来てくれませんか?って。でもね……凄く嬉しいけど行けないんだ、って言ってた。迷ってるみたいに見えたけど、やっぱりどうしても用事があって行けない、って」


 マリーの告白はそこで終わったようだ。

 なので俺は、我慢に我慢を重ね、胸の奥に溜まりに溜まっていた感情を一気に吐き出すことにした。




すっ、と息を吸い込み、




「………………そっか。うん」


 仕方ないじゃん。

 ラブコメの主人公じゃないんだしさ、俺。


「……怒んないの?」

「こらー、こいつめー」

「……何その棒読み」


 それでもマリーの顔には笑みが戻った。それを確認した俺は、ぱんぱんと埃を払い除けつつ、重い腰を上げる。


「じゃ、ま、そろそろ冒険を再開しますか」

「……うん」


 だがマリーは、俺の差し出した手を前に、一瞬躊躇う素振りを見せる。

 なので、鼻の頭を掻きつつ、こう付け加えた。


「この先の道中で、いろんな女神に出喰わすかもしれないし、注意しないとな。……たとえば、まおたん、とかって名乗る女神だっているかもしれない」

「………………うん!」


 ほんのり暖かなぬくもりが伝わってきたのと同時に、俺はマリーの身体を引っ張り上げた。



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