第9話勉強会その1魔法図書編
「それでは、今回はざっと魔法図書について説明します」
「魔力栞じゃなくて?」
「先ずは魔法図書からです!」
「はい」
「魔法図書とは、魔法を発動できる魔力の籠った書籍の事です」
「魔力の籠った書籍?じゃあ栞必要ないんじゃ」
「何言ってんですか?必要ですよ。だから依頼しに来たんですよ、私」
「それもそうか」
「魔法図書とは言い換えるなら魔力の馴染んだ書籍ですかね」
「馴染んだ?」
「そうです。魔力との親和性が高いという特徴があります」
「ふむふむ」
「一般的に魔法図書といえばそれ専用の本を思い浮かべると思いますが、それだけではありません」
「ん?」
「親和性が最初は高くなくても熟読される事で魔法図書になる本もあります」
「そんな事もあるのか」
「これが、その一冊です」
黒坂は一冊の本を懐から取り出す。それは角が痛んでいる少し古い本だった
『魔女裁判の歴史~魔女たちの無念~』
「魔女裁判?」
「聞いた事はありますよね?」
「ああ、中世の頃にあった…アレだろ」
「はい。私はこの本を何度も繰り返し読むことで、この本の内容を一部魔法として発動できるようになりました」
「すごいな」
「しかし、相性の良い上質な魔力栞が無くてとても弱っちいんです」
「相性?」
「はい。魔法図書と魔力栞には相性があります。炎の魔法には炎系の魔力栞を使った方が威力が上がるんです」
「そうなのか」
「はい。因みにこの本の魔法は炎系ですので、塩谷さんには炎系の魔力栞を作ってもらいます」
「具体的にどんな魔力栞が炎系なんだ?」
「そうですね。まずは使用する色は赤系がメインになるはずです。そしてデザインが炎に近い形になる、はずです」
「はず?」
「ええ、私も実物を見たことはないので」
「それでどうやって判断するんだ?」
「使ってみればわかりますよ、威力で」
「なるほど」
「魔法図書については分かりましたか?」
「ああ」
なんとなくは、な
「それじゃあ次は、魔力栞について説明しますね」
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