第48話

田城宅___

同時刻____


優:母「優?…八木くん…その……、」


居間にあるソファーでくつろぎながらテレビを見ている優に優の母が不安げに話しかけてきた。


優「……誰かに殺されたんだって……、」


優:母「……そう……、」


優「母さん?別に俺…何ともないから大丈夫だよ?……それより…遊也の母ちゃんが心配で……、」


優:母「…お母さん…今日会ってきたのよ…八木くんのお母さんに……、」


優「え、どうだった!?」


優が慌ててソファーから身体を起こす。


優:母「…かなり元気無くて…怖くて途中で帰ってきちゃった……、」


優の母は申し訳なさげに答えた。


優「……そっか…だよな……、」


優は再びソファーに寝転ぶ。


優(……水嶋に電話してみようかな……、)


ふと、優は廊下に出て水嶋に電話をかけてみた。


優「あ、もしもし?…水嶋?」


カレン『優くん…どうかした?』


優「いや別に…その…今日の事情聴取…何聞かれたかなーと思って……、」


カレン『いや、アタシ“佐々木さんの件”があったから…事情聴取受けれなかった……、』


優「……やっぱり…佐々木も……、」


優は言葉に詰まる。


カレン『分かんない…でも……やっぱりその…八木くんの件もあったから……、』


水嶋も言葉に詰まる。


優「…あれ…ほんとに自殺なのかな?…あのタイミングで自殺って………、」


カレン『なんか怖いよね……二人続けて…こんなことになるなんて……、』


優「つか…なんで佐々木が自殺するのか分かんない…アイツ…自分から自殺するっていうより、相手を自殺に追い込むような奴なのに……、」


カレン『えっ…そんな人なの?佐々木さん?』


優「同じクラスなのに気付かなかったの?…アイツ…かなり短気で性悪なんだよ…一人不登校にした子もいるって聞いたけど……、」


カレン『……………………………、』


水嶋の顔が一気に強ばる。


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