第39話

カレン「…………………………、」


水嶋は帰り間際に優の教室を覗くが、教室に優がいないことが分かると、そのまま昇降口に向かった。




詩織「カレンさん……!」


校門に向かって歩いて行く水嶋を後ろから

上村が追いかけてくる。


カレン「………詩織………、」


水嶋は辺りを見回して、誰もいないことが分かると上村の名前を呟く。


カレン「…まだ校内よ…あまり無闇に話しかけないで…、」


詩織「……すみません……、」


水嶋は並んで横を歩く上村に小声で注意する。


詩織「……まさか…こんな簡単に行くとは思いませんでした……、」


上村は何処か憂いを含んだような微笑みを浮かべながら水嶋に囁いた。


カレン「……まだこれからよ……これから………、」





昨日·潮彩高校校門付近___

PM16:52__


雅紀「え、バッティングセンターに行きたい?…どうした急に(笑)」


詩織「なんか急に打ちっぱなしやりたくなってさー、こう見えて私、ストレス溜まりやすい体質なんだー、」


雅紀「なるほど…ストレス発散でバッティングセンターか……いいよ、行こうか?」


詩織「うん!♪」


二人はそのまま真白駅の裏にあるバッティングセンターに向かった。



潮彩高校昇降口__

PM16:58______


明日香「ほら、早く行かないと場所取られちゃうでしょ!」


理好奈「わ、分かってるよ…、」


明日香「分かってるなら早く靴履きなさいよ!……ったく……」


佐々木と渡辺、両名もまた、バッティングセンターに向かおうとしていた___。

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