第22話
花奈「カレンは昨日何してたの?」
朝、水嶋に話しかけてきた一人:山本 花奈が何気なく聞いてくる。
カレン「えっ、あ、アタシ?」
水嶋は先程の二人の話に意識を集中させていたせいか、不意をつかれたように反応する。
カレン「アタシ実は…昨日1組の田城くんと一緒に八木くんのこと捜してたんだよね……八木くん…田城くんの親友みたいだから……、」
カレンは正直に昨夜のことを伝えた。
花奈「あ、そうだったんだ……アタシなんか普通に寝てたんだけど……(笑)」
カレン「いや普通じゃん(笑)…疑われないから大丈夫だよ……、」
カレンは優しく答える。
カレン「…あの…さ…?」
花奈「ん?なに?」
カレン「さっき…教室出て行った……えと、佐々木さん…だっけ?…どんな人…?」
花奈「え、佐々木?……あんまり関わらない方がいいよ(笑)」
カレン「えっ?なんで?(笑)」
花奈「……なんか感じ悪いっていうかさ…気に入らないことがあるとすぐに誰かに八つ当たりするんだよね……学校違うけど、彼氏も相当タチ悪い人らしいし……、」
カレン「ふーん……なんかピリピリしてるなーって思ったけど…そういうことか……、」
花奈「ここだけの話だけど、佐々木だけには良く見られてた方がいいよ、」
花奈は小言で水嶋に耳打ちする。
カレン「なんか…ヤバいの?」
花奈「あの窓際の一番前の席…空いてるでしょ…?」
カレン「あー…うん…、」
花奈「あの席の…青山 未来って子…佐々木にかなり酷い嫌がらせされていま不登校みたい……、」
カレン「え…マジ?……こわ……、」
水嶋は目を真ん丸と見開き、花奈の方に振り向く。
カレン「……その子…大丈夫なの……?」
花奈「分かんない…もう1ヶ月は見てないから……、」
カレン「………………………………、」
水嶋は再び青山の方に目を向け、何かを察したようにじっと見つめ続けていた___。
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