第19話
カレン「……元気…そう…だね…、」
優「母ちゃんも同じこと言ってた(笑)
大丈夫……だと…思う……、」
優はどこか寂しげな表情で空を見つめていた。
カレン「……今日…事情聴取があるって……、」
優「うん、お姉ちゃんから聞いた、朝学校から連絡あったみたいでさ……、」
カレン「アタシ達…知ってること話せばいいんだよね……あそこで見てたって…言えば……、」
カレンは昨夜、自分達が立っていた場所を指差しながら聞いた。
優「俺もそうやって言うつもり……その時お互い、名前出しとこ…一緒にいたっていうアリバイを証明させる為に………、」
カレン「………アリバイか……アタシ達…ただ必死に八木くんのこと捜してただけなのに………、」
優「あ、その、違うよ…俺達が犯人とか、そういうことじゃなくてさ!」
カレン「またそうやって慌てる…、」
優「え…、」
カレン「昨日もなんかそうやって慌ててなかった?」
カレンもまた、優の前では努めて明るくいようとしていたのだ。
優「……も、もう慌てたりしないし……、」
優は水嶋に気持ちが見透かされたのが嫌だったのか無理矢理強がる。
「カーレーン!♪」
「おはよーカレン!♪」
優「えっ、」
優の背後から二人の女子が走って来る。
カレン「あ!おはよー!♪…ごめん、また後で、」
優「…う、うん…、」
「おはよーカレンー、昨日の話聞いた?」
カレン「聞いた聞いた!…なんか、ヤバイことになってるよね……(笑)」
「アタシら事情聴取されるって!ヤバくない!?なに話せばいいんだし!」
「それより1組の八木襲った奴でしょ…マジ怖くて今日来るの嫌だったんだけど……、」
優「…………………………、」
優は離れて行く水嶋を見ながら、水嶋がいわゆる別の世界の人間のように見えて不思議で仕方がなかった___、
優(あ、ホームルーム始まっちゃう……、)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます