第15話



八木宅___

PM20:01___


八木:母「やっぱり優くんの家に行ってないの?……ったく何処行ったのかしら……、」


優「俺、もうちょっと捜してみるんで、警察には通報しないでもらっていいっすか?」


八木:母「うん……でも優くん、もう家に帰ってあげなさい、お母さん心配してるでしょ?

あとはおばさん達が捜すから、」


優「え……大丈夫…ですか……?」


八木:母「うん、優くんに任せっきりなんておかしいじゃない?

一応優くんの方は遊也に何回か連絡だけ取ってもらっていい?」


優「………はい………、」


八木:母「ホントにいつもありがとね、」


八木の母の言葉はどこか一言一言に生気を感じなかった__。




田城宅付近__

PM20:20___


♪♪♪


優「!?」


唐突に優の携帯が鳴り響く。


優(水嶋だ!!)


着信相手は水嶋だった。


優「もしもし!?水嶋!?遊也見つけた!?」


カレン『……ぐに……て……、』


水嶋の声は電波が悪いせいかひどく途切れ途切れになっている。


優「えっ?ごめん水嶋!よく聞こえない!どうしたの!?」


カレン『…ぐに……て………“すぐに来て!八木くんが倒れてるの!”』


優「……え………?」


水嶋は不安と恐怖で引きつっているせいか、震えた声で叫んでいた。


優「…す、すぐ行く!すぐ行くから!そこで待ってて!…あ、えと…け、警察!警察も呼んでおいて!」


優は必要なことを水嶋に伝え、急いで八木の家に電話をかけた。


八木:母「もしもし?優くん?遊也から連絡あった?」


優「あ、おばさん!?遊也が!遊也が学校に!」


八木:母「え、どうしたの!?なに慌ててるの!?」


優「遊也が学校で倒れてるんです!すぐに来てください!警察は呼びました!俺も向かいます!」


八木:母「えっ…ゆ、遊也が!?……す、すぐ行く!」


優は慌てて八木の母に伝え、自らも学校に向かうのであった__。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る