第14話

カレン「……いないっぽいね……、」


2階も隈無く調べてみたが八木らしき人物の姿は見えなかった__、


優「だったらあのLINE…なんだったんだよ……、」


腑に落ちない優は再び携帯を開こうとする。


カレン「……ねぇ?」


優「えっ…?」


カレン「アタシ…帰るね…、」


優「あ…あぁ!助かったよ!なんかごめん、わざわざ探す手伝いさせちゃって…、」


カレン「いや、それは別にいいんだけどさ…まだ見つかってないからちょっと不安なんだよね……なんか最近隣町で不審者も現れてるみたいだし……襲われた人も何人かいるみたいだからさ……、」


カレンもまた両腕を組みながら腑に落ちないでいた。


優「ゆ、遊也は…そんなバカじゃないよ…きっと……、」


ほぼ自分に言い聞かせるように優は呟いた。


カレン「あのさ…LINE交換しとかない?」


優「えっ!?LINE?」


カレン「うん、なんか分かったら連絡したいし……、」


優「う、うん……いいけど……、」


カレンの提案に従うように二人はLINEの交換を終えると早々にマックを後にした。


カレン「アタシの家、学校方面だからさ…帰りがけにもう一度学校寄ってみるよ…それでなんか分かったら連絡するから、」


優「うん……なんか…ほんと悪いね……会ってまだ全然なのに……ここまでしてくれて……、」


カレン「……なんかほっとけないんだよね…こんな風に誰かのために一生懸命になってる奴見ると………、」


ほとんど独り言に近い声でカレンは呟く。


優「え、何?なんて言ったの?」


カレン「え…?…あぁ、いや、別に家帰っても暇だから手伝ってあげるよって……、」


カレンはその場の思いつきで適当に答えた。


優「あーなるほどね…暇だからか……、(まったく考えが分からない子だわ……、)」


その後、優は再度八木の家方面に向かい、

カレンは自宅に帰る“ついで”に学校に向かった___。


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