第8話
亜矢美と初めて話した翌日。高田駅の駅舎に入ろうとしたとき、何やら男の声が聞こえた。しかも女の声も聞こえる。そのどこかで聞いた事のある声、それは亜矢美だった。 亜矢美は誰と話してるんだろう―という好奇心で影から覗いたその瞬間、そう―
ナンパされていた。
影から少し考える。電車の時間まであと20分。まだまだ時間はある。警察に通報するか?でもこんなことで通報していいのか?でも迷惑行為の禁止条例ってあるし―。
「だから止めて下さい!」
いよいよヤバくなってきたから、もう突入する。
「あの~、どちらさんで?」
冷静を装っているが、内心マジで震えてる。
「お前!?」
そう来ると思った。
「あっ、彼女と交際している者ですが。彼女に何か用で?」
言ってやった。亜矢美も少し安堵してるようだ。
でも―― 「いや、こいつは彼氏なんかいないって言ってたやろが!」
「ですが、彼女が貴方に事実を話さないといけない理由など無いと思いますが?異議が有るなら喜んで聞きますが?何なら、警察呼びますか?」
「………。」
ナンパ野郎は黙りこむ。
「それでは私達はこの辺で。失礼します。」
やっと開放された……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます