魚
まるで凍ってしまった魚のよう
通り過ぎる月日さえ
私の時間には触れられなかったのに
確かな熱に触れるたびに
死に近づいていく
今まで見送ってきた日々が
今では私を見下ろす残酷な視線
息苦しさを感じ
もがくほど離れていく
あれほど蔑んでいた水が
あれでは私を生かす残酷な希望
苦しみ涙流すほどに
生き永らえていく
これだけ溢れ出ていった感情も
これでは私を笑う残酷な偽善者
それでも私は待とう
この窓から身体を投げ出し
悲しい水と凍ってしまうくらいなら
あの両手を私で濡らして
染み入る熱と一緒に死ぬ方がいい
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