第24話 新年度のあれこれ
ついに4月、新年度を迎えました。
カースケさん6年、チーコさん3年。
早いもんですね、ほんとに。
「子供二人とも小学校入って、楽になったやろ?」
なんておっしゃるお方、甘い!我が家は二人ともが小学校に入ってからが怒涛の日々です。
入学式を迎え、希望に満ち満ちた目で学校の門をくぐる親子を見たとき、「自分らがこのまま何事もなく学校生活を送れるって決まったワケやないねんからな」なんて呪いの言葉をぶつけてやりたくなりました(笑)
とんだ八つ当たりですけどね。
でも、こんなことになるとは欠片程度には自覚してたけど、ここまで根深いことになるとは思ってもみませんでした。
そう考えると、私も結構のんきな親だったのかもしれません。
二人の登校状況から言いますと、新年度、カースケさんはゼロ。チーコさんは完全なる欠席は2回のみ、でもあとはほぼ校門タッチで終了、というお粗末な結果です。
カースケさんのゼロは、言うても想像通り。
「卒業までに1回は、別室でお世話になった先生に会いに行こう」ということだけを目標としてます。
チーコさんは、ある意味冷静というかなんというか。
「5年までに普通に登校できるようにする」と自らゆるいんだかキツイんだか分からん目標を立てて、その1歩としての校門タッチです。
あとは、1年ぶりにランドセルを持っていってます。
ただ、ウチの小学校には制服があり、チーコさんはその制服を受け付けない、というのも不登校の一因であるため、道のりはかなり険しいだろうなー、と母としては予想を立ててます。
教室の前にすら行けてない。別室の中にも2回くらいしか入れてない。
どーしたもんでしょうね、ほんと。
二人の担任の先生とは少しずつコンタクトをとってはいますが(私が)、二人の出席番号も同級生も知らない始末。これからが思いやられます。
ただ、少し進んだこともあって。
一つは去年ほどの落ち込みがなかったこと(カースケさん)。
去年は自分が置き去りのまま高学年になってしまったことでかなり落ちたけれど、今年はなんとか自分を保てているような感じ。
慣れた、と言ってしまえばそれまでなのかもしれないけれど、自分自身を受け入れていくという作業が少しでもできているのであれば、それは彼のためになっているんじゃないかな、と思ったり。
そしてもう一つ。
担当の相談員さんや学校の先生などを交えて行うこの子たちをどう支援していくかという会議に、カースケさん自ら参加したい、と言い出したこと。
実はこの4月、カースケさんの不登校の原因となった件の教師がまだ異動せず残留となったことが分かり、いろんな思いが彼の中に渦巻いてきたようで。
「もういいかげんケリつけたい。最終学年やし、自分の思いを伝えたい」そう思っているそうです。
カースケさんにとっては、自分が卒業した後も残るチーコさんが心配、ということもあるようで、とにかく今年の間にせめてすっきりしたい、という気持ちみたい。
これって、本当に大きいことで。
されたことに対する恐怖も怒りも、全てをなかなか表に出せなかった子です。
初めて友達相手にその教師への怒りの感情を出せたのも、事が起こってから一年以上。
そして、当事者である学校に対して伝えたい、と思えたのは二年半たった今。
彼の中でゆっくりゆっくり整理してきた思いがあるのでしょう。
今だからこそ、言える思いがあるのでしょう。
これはなんとしても実現させてやりたいなあ、と思う。
相談員さんにまず伝えてみると、最初はカースケさんのことをよく知ってくれている先生一人に対してお話してみる、そしてそこから校長、教頭、私たち両親、そして本人と、中立の立場としてのその相談員さんといった結構な面子での会議を開いたらどうだろう、とアドバイスをいただきました。
早速昨年の担任の先生に話を通してみると、「ぜひうかがいます!」と即答していただき、さらには「カースケさんが自分の気持ちを自分で言えるようになるなんてすごいことです」ととても喜んでくださいました。
この連休が明けてから、本格的に動き出していくこの会議への道ですが、なんとかうまくいってほしいな、と切に願ってます。
これでカースケさんが学校に行けるようになる、なんてこれっぽっちも思ってないけれど、自分の意思を他人に伝えられない子が初めて自分の意思で語りたいと言ったこと、そこを実現できれば、ものすごい糧となると思うから。
もちろん当日、人が怖くなって逃げだしてしまうかもしれないし、声を出すことも怖くなるかもしれないけれど、母は最後までそばで奴を支えていたいと思います。
次に更新するときは終わってるかな?
何か動きがあればまた、こちらに書きたいと思ってます。
なんとか、動き出せる年であってほしい。それだけを願って。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます