第11話 二学期を終えて
二学期も残すところあと1日だった昨日。
そんな押し迫った日に、カースケさんは二学期中で初めて給食まで学校にいられました。
とはいっても、別室ですが。
それでも、最大滞在時間が3時間目まで、しかもそれも2回程度、という日々を思えば大きな進歩!これを喜ばずして何を喜ぶというのか!!
でもその朝は、学校に行く!と決断するまではグダグダ言う、泣き叫ぶなどかなり荒れまくりやったのに、一体何があったのやら。
全くもって分からないままです…
ここ数日、本当にメンタルが底だったカースケさん。
仕事中の私のラインに「死にたい」連発。
合間に電話しても逆ワン切りされ、全く疎通の取れない状況にされたり。
本当に焦るのですよ、「死」を持ち出されると。
そりゃ、「ただのかまってちゃんやん」「本気で死ぬわけないやん」と思えば済む話。
でもね、そこに本気が1%でも入っているならなんとしてでも止めたいのが親じゃないかな、と思うわけですよ。
だって、放置したがために本当に死んだりしたら?
死ぬ気なくても、過去包丁を持ち出したり壁に頭を打ち付けたりしたのは事実。
そういう企図行為が、誤って現実になってしまうことだってないとは言えないでしょ?
そういうことを考えてしまって、かなりメンタルやられてた私。こんな状態では、引いた風邪もなおるわけもなく。
親としても心身ともにかなりやられておりました。
昨日の朝も例に漏れず、「家出する」だの「死んだら楽になれる」だの、こちらを試し、かつメンタルを抉ってくる攻撃を繰り広げていたはずのカースケさん。
それが突然二時間目から四時間目まで行けたんやから、そら戸惑いますわな。
でも、あまり突っ込んで聞きすぎて、せっかくの好調に水を指すわけにもいかず。「よーかんばったな!」と褒めるにとどめておりました。
行けたことですっきりしたのか、カースケさんのテンションは最高潮!
何にたいしても前向きに捉え、活動的な1日を過ごせた様子でした。
躓きをひとつ乗り越えると、こんなにも明るく過ごせるんやで、というのを心に刻んでほしいのですが…
そして迎えた今日。
朝イチは「今日も行くでー!」とやる気で。
先生からの、ドッジボールやってるよーとの電話に即座に反応。「行くで!」と私を引っ張っていくくらいの勢いで。
このまま、やる気のまま二学期終われるんかなー、と思ったのですが。。。
門の前、クラスの子がわいわいドッジボールしているのを見て、「あの中には入れん…」と急速にトーンダウン。
すねてひねくれて、テンション駄々下がりのまま一度帰宅。
なんとか通知表だけはもらいに再度登校はできたものの、やや下がり気味のまま、二学期を終えることになりました。
なんというかねー。
良かった、という記憶が突破口にはならないのですよ。
昨日できたから、今日はさらに上を目指して、というのがない。続かない。
分かってはいるけど期待してしまう自分もいて。これでちょっとはカースケさんが楽になれるんじゃないの??なんて思っては振り出しに戻る。
いや、振り出しどころか二歩歩いて三歩さがることもザラかも。
期待がプレッシャーになるから、と言われたこともあるから、なるべくしれーっとしてみたりもしたけど、それをすると「なんで期待してくれへんの?」と本人に言われて「どないやねん!!」てなったこともあって。
ほんま、取り扱いが難しい。
今日なんかも、ドッジボールの話がなければ給食まで行けてたんかな?とか。
でもドッジボールのためだけに5時間目登校できたこともあったから、これもひとつのきっかけと考えてくださった先生の気持ちも分かるし。
考えても考えても、正解は分からん。
結局のところ、何も進めなかった二学期、というのが正直な感想です。
ただ、「進む」っていうのは、どこに向かって進むべきなのか、という新たな問題も考えさせられた二学期でもあります。
悩みは尽きず。
打たれても打たれても、起き上がるしかなく。
母のみが強さを求められ、事実強くなっていくのです。
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