降り積もる

「またあの雪景色が見たい」



 あなたが残した一言は

 白い息となって空へと昇り

 今年もまた雪を降らせます



 あなたと行ったあの場所へ

 白い息を吐きながら

 一人で歩いて向かいます



 あれから五年

 あなたのことを忘れられず

 春の陽気では雪も溶けず



 新雪を一握り

 掌から伝わるこの痛み

 寒さとは、寂しいことだと思います

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