アンノウン -unknow-

 さて、記念すべき一〇作目はッ!

 パンのみみさんの作品です。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054885503132


 この作品は、読み込むのにめちゃくちゃ苦労しました。だって、難しいんだもん。読み応え抜群でございます。現在二〇万文字を突破している大作ですが、すべて読んでからというのはかなり難しいので、ここらで一旦感想を書かせていただきます。


 良い点ですね。とにかく、複雑で新鮮ッ。登場人物の多さ、それに伴う人々(神も)の心の揺れ動き、そして白熱の戦闘。物語を読むのではなく、『読まされている感覚』があります(決して悪い意味ではなく、良い意味でです)。もちろん鬱展開もしっかりと。不条理で美しい世界をこのように構築された作者さんはすごいですね。

 このような設定モリモリの物語は、好き嫌いが分かれるところですが、僕は大好物なのです。現に、僕が書いている完全欠陥吸血鬼も、そうですしね。

 実に構想がよく練られています。おそらくこれからも派手な設定が出てくることでしょう。作中での魔法も、理論的に説明されていることですしね。


 えーと。アドバイスですね。設定が多いのはこの作品の特徴ですが、……わかりづらいッ! とにかく、難解です!

 まあ、言い換えれば重厚なのですが、さすがに作中の人物の特殊能力の説明を省いて、世界観の説明がずっと入らないというのは、いかがなものでしょうか? おそらく、この作品が重厚さのわりに見合わない評価のされ方をされているのは、これが原因ではないかと……。この作品は、とにかく要素の多さが武器です。となれば、当然その要素の多さを楽しんでもらうためには、読者への説明が必要です。その説明が、一部非常に少ないと思われる個所があります。

 この作品へのアドバイスはこれだけです。『説明をしましょう』。明らかに玄人向け小説ですが、この幻想的な雰囲気をよりよく読者に伝えるには、説明して説明して説明しつくすしか方法はありません。


 このアドバイスを受け入れるかどうかは、あなた次第です。

 では、また読みに行きますね!

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