第2話資料とお昼
東京都連続爆破事件資料
①渋谷スクランブル交差点
午前9時28分頃渋谷駅付近のスクランブル交差点において爆発
通勤時間を狙った模様
歩行者の信号は赤だったため、歩行者の怪我人はいなかったが、爆発に巻き込まれた車に乗っていた男女二人が軽傷を負った
爆弾は時限ではなく、遠隔のボタンでの爆破だった
また、爆発前に道路上にある紙袋を歩行者及び車を運転していた複数人が目撃
その場に散乱していたものからはこわれた車の部品についていた乗客の指紋しか検出されず
②上野昭和通り爆破事件
午前9時17分頃上野駅近くの昭和通りで爆発
こちらも通勤時間を狙った模様
爆発に巻き込まれた車に乗っていた男三人が軽傷
こちらも遠隔のボタンでの爆破だが、渋谷の事件のときにあった紙袋は目撃されていない
爆破の時間、爆弾物の一致、爆発の方法からみて、同一犯の可能性が高い
と、資料にはだいたいこんなことを書いた。
そろそろ鑑識さんからいろいろくるはず
私はパソコンをうちながら事件の整理をする
昼休み
「かーえーでー、お昼だよー、お昼ー」
「うるさい」
「ねー、今日もあそこのカフェいこーよー」
「はいはい、わかったわかった」
「オッケー、はやくいこー」
なんやかんやいって私もあそこのお店お気に入りだけど
私たちは庁舎を出て大通りを3分ほど歩く
そして、大通り沿いの静かなカフェに入る
ちょうどランチの時間だ
わたしは和風ハンバーグランチを頼む
「ねーねー、楓ってなんであんなに拳銃の扱いとかうまいのー?」
「まあ、警察学校時代にメチャクチャ練習したからなー」
あんなにというのはこの前起こった立てこもり事件のときに通りの向かいから店にいる犯人の凶器を撃ち落としたことだろう
「それだけじゃないじゃん、足も速いし犯人捕まえる時なんてアクション映画みたいなことするじゃん」
「足速いかな?一応高校生の時は陸上部だったけど。捕まえ方が特殊なのは自覚がない」
「二年前の事件の時なんか建物に罠はって犯人捕まえたし、確保の時はどこのポジションでも大活躍じゃん」
まあ、武器全般は使えるけど罠はとっさの思いつきだったし
そんな話をしているとハンバーグが運ばれてきた
ここのハンバーグは格別に美味しい
「うーん、うまし」
ナイフを入れたときの音とあふれでる肉汁、口のなかでとろける肉、和風おろしの絶妙な甘さ・・・
「楓めっちゃ幸せそう」
「だって美味しいんだもん」
「やっぱりここはおいしーよねー」
そんなこんなで食べ終わり、店を出た
そんなときだった
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