独自と俗人

 我々創作者は己の独自性を誇示するために作品を作り上げる。

 しかしその作品を誰かに認められたいと希った瞬間より、それにある独自性は消え失せるのだ。



 惜しみないマーケティングと俗人に平伏す覚悟を持ち、己の独自性を討ち捨てる事で、が完成する。

 俗人たちが望む物こそが作品であり、有効性を簡単には見い出せない物には価値が無いのであるとすれば、我々が創造の果てに遂に完成せしめたそれは、唯の愚物でしかない。

 しかし作者本人がそれでよしとすれば、確かにそこには独自性が存在しており、作品も他人からはそうは呼ばれないとしても作品として完成しているのだ。

 

 私は誰がなんと言おうと

 

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