第10話 タバコ屋出店
知恵子は、剛志出産と同時に専業主婦となったが、昌吉からの提案でタバコ屋を出店する事となった。
知恵子は、あまり乗り気ではなかったが
昌吉の説得で、とりあえず専売公社の審査を
受ける事となった。
近隣にタバコ屋がないか?どうか?
ある程度の収入が見込めるかどうか?
持ち家とは言え、二戸一のテラスハウスであったが、なんとか専売公社の審査に受かった。
なんとか収入を得る為に、タバコ以外にお菓子やアイスクリームやパンも置いた。
コンドームの自動販売機迄置いた。
また、知恵子のすぐ上の姉五女の茂美に頼んで姉の会社にタバコの自動販売機を置かせて貰った。
茂美は、会社の係長に昇進していた。
実は、茂美の旦那は会社の人間関係を苦にして自殺している。
息子の力を女手一つで育てるため
母 春子と同居して、会社務めをしていた。
茂美の旦那の自殺の事は、力にはずっと
内緒にしてきた。
茂美は、仕事が良くできた。
大らかな性格なので、部下にも慕われていた。
ただ、働くために春子と同居したために
後々、命を縮めでしまう事となろうとは
考えもしなかった。
お店は、繁盛している訳ではなかったが
姉に頼んだ自動販売機が功を奏し
なんとか赤字は、免れた。
店番は、時々 吉子に任せた。
剛志は、塾に行かせてたので
滅多に店番は、させなかった。
吉子は、本当は嫌だったが
小学校高学年となり、流石に母に逆らってばかりだと上手くいかない事を子供なりに学んでいた。
タバコ屋は、吉子が高校三年生になる頃迄
営業していた。
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