第6話千恵子!子育てPart1

恵子の娘 吉子は千恵子が働いている時間は

昌吉の実家に預けられて

祖母絹子と次女の琴絵と末娘の須美に

サポートして貰って育てられた。


絹子は、元々11人の子供の母親だったので

子供を甘やかして手取り足取りと

丁寧な子育てをする訳ではなかった。

戦争未亡人である琴絵は、工場の下請けの

仕事をしていた。

須美も高校を卒業して、兄の幸四郎が

立ち上げた会社で、事務の仕事を

任されていた。

その為、吉子は一人遊びさせられている事も

多かった。

吉子は、一人遊びが大好きだったので

あまり、手がかからなかった。

吉子は、手拭いを被って

お姫様ごっこをするのが大好きだった。

三才になるかならないか?の時期に

一人遊びばかりしていた吉子は

幼稚園入学以降、いろんな場面で

様々な苦労をする事となる。


ある日の事。

千恵子が、貯金局から帰って来て

吉子を迎えに行くと

吉子の髪の毛が刈り上げられていて

坊主にされていた。

吉子の頭にでんぼ(腫れ物)ができたので

義父が、剃っていまったらしい。

「いくらなんでも女の子に坊主は、

酷いわ。」

そう思いつつも、何も言えなかった。


小さな子供を預けて、共稼ぎをすると

言う事は

親にとっても、子供にとっても

何かしら犠牲にしなければいけなかった。


昌吉と千恵子は、吉子をいろんな場所へ

遊びに連れて行った。

吉子は、その年齢の子供同様に

遊園地が大好きであった。

特に、ボートに乗るのが大好きであった。


「昌吉と千恵子の夫婦仲を繋いでいたのは

まさしく吉子の存在だった!」と言っても

過言ではないかもしれない。





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