第三章の登場人物紹介

・レオン


 幼少期はレオンハルト・ガーラルと名乗っていたが、弟との家督争いに敗北し、ガーラル性を剥奪される。


 デミル村に定着する以前はアイリスと共に生活していた期間があり、その頃に1人で生きていく術と、戦う術を身につけた


 年齢は23歳。


 嘗ての弟との決闘においてトラウマを抱えていたが、アリアとの戦いの末に克服。現在は1体1の対人戦においても全力を出せるようになった。


 元々実家を追放されて放浪の後にデミル村に落ち着いた経緯があるが、魔族によるデミル村襲撃事件において自宅を失い、再び放浪の旅に出る結果になってしまった。

 


・アイリス


 今は殆ど生存していない古き神々の1人であり、肉体を持つ古き神々としては最後の1人。


 以前ほどの力は失ったが、仮にも神族であるため、現在の生ある存在に比べれば破格の実力を持つ。


 また、限定的な力で復活した古き神族マーロゥをその手で打倒しており、条件さえ揃えば神族が相手でも打倒できる力があると証明された。


 レオンの保護者を自称し、レオンと共に生きる事を決めた“人の寿命”を持つ神族である。



●デミル村の住人




・カリン


 レオンとは兄妹の様な関係で、家族ぐるみの付き合いをしている15歳の少女。


 短期間でBランクにまで駆け上った冒険者でデミル村ではトップの実力者。得意な武器は片手剣。


 レオンと出会う前は自己流で剣を扱っていたが、レオンを認めてからは彼を師事し、ガーラル流の剣術を習った。

 しかし、魔族襲撃事件においてその剣術が上級魔族にまったく通用せず、自らの力の限界を悟った。


 魔族襲撃事件において、唯一の肉親であったレイドを失っており、その心の隙間をレオンに依存する事で精神の均衡を保っているが……。

 


・リズ


 嘗て生と死を司る神であるマーロゥの聖女だった金髪碧眼の美しい容姿の18歳の少女。


 元々はアルガン家の人間だったが、マーロゥの声が聞こえるようになった頃からの奇行から、【呪われた子】として家族に忌み嫌われ、最終的にアルガン家から放出された過去を持つ。


 レオンとは従兄妹同士の関係であるが、顔を合わせたのは幼少の頃の一度きりであり、お互いにその頃の事は殆ど覚えておらず、辛うじてアリアが後にレオンの事を調べて知った程度だった。


 マーロゥの力を制御できずに一度はレオンと鉾を交えたが、トラウマを克服したレオンに破れ、その後はリズと改名し、レオンと共にデミル村で生活する事になった。


 デミル村魔族襲撃事件において不自然な失踪をしており、事件の関係者では無いかと疑われている。


 本名はリグレット・アルガン。



・アンドレ


 デミル村魔術師ギルドのギルドマスター兼受付。年齢は26歳。


 本職は研究者であるため、高位の魔術師であるものの戦闘は苦手だが、魔族襲撃事件においては唯一の範囲攻撃可能な術者であった為、魔獣の進行妨害を一手に引き受けた。

 しかし、その後に現れた上級魔族に殺されかけており、アイリスが到着するのが遅かったら命が無かった。



・ヒルダ


 デミル村の冒険者ギルド出張所所長兼受付。


 元はB級の冒険者だったが、人間不信で辞めてしまった過去を持つ。


 デミル村魔族襲撃事件においてはヘルハウンドの各個撃破を成し遂げており、村人達を無事に中央広場に集める役割を果たしたが、後に現れた上級魔族に全てをひっくり返されてしまう。

 アンドレ、カレン、ソニンの命を繋いだ立役者。


 年齢はギリギリ20代。


 レオンに対して特別な感情を抱いているものの、リズの事を切り捨てきれないレオンの態度に大きなしこりを残す事になる。



・デュラン


 デミル村の村長。


 元々は開拓村にやってきた開拓者。


 筋骨隆々の恵まれた体格を持ち、自分の身長ほどもあるグレートソードを片手で振り回す腕力も持つ。


 魔族襲撃事件の際には村人達を率いて村を放棄する決断を下したが、その直後に上級魔族の放った黒き炎に晒されて死亡した。


・レイド


 カリンの父親にしてレイド武具店の店主。

 レオンにとってもデミル村での父親のような存在だったが、デミル村魔族襲撃事件において、上級魔族の黒き炎の直撃を受け死亡した。


・マルクス


 デミル村自警団に所属している21歳の青年。

 主な役割はデミル村南側入口の門番。


 殆どの村人達が焼き尽くされて死亡確認もできないような状況において、数少ない確実に死亡している事が確認されている人間。

 

 門番として一番最初にヘルハウンドに対峙したが、首を食いつかれて絶命した。



●マグナ教団関係者


・ソニン


 マグナ教団の司教。

 黒髪黒目でとても美しい容姿をしており、レオン曰く“人形のような美しさ”を持った女性。年齢は25歳。


 開拓地の布教の為に遣わされたとの名目で──本人もそう思っていたが、実際にはデミル村の内情を探る窓口として利用されていた。


 デミル村魔族襲撃事件においては、村人を誘導したりカリンを助けたりと奮闘したが、結局後から現れた上級魔族に敵わず、危うく命を落としかけた。

 

 今回の事件にて自身の護衛であるアレンが関わっている疑惑がある事から、レオン達に同行することを決意する。


・アレン


 マグナ教団神殿騎士。年齢は28歳。

 

 一言で言えばトラブルメーカーだが、その行動原理は全て教団至上主義に凝り固まっているから。

 ソニンに対しても司教という立場から非常に大きな敬意を払っており、彼女に害なすと感じた場合の行動は常軌を逸していた。


 レオンとは2度衝突しており、1度目はサイモンの仲裁で事なきを得たものの、2度目は完膚なきまでに叩きのめされる結果となり、死を伴う契約魔術を施される原因となってしまった。


 デミル村魔族襲撃事件においては、直前に唐突に姿を消しており、事件に何らかの関係があると疑われている。



●バラッグ男爵関係者


・セリア


 バラッグ男爵の長女にして、現ハーゲル子爵の第一夫人。

 フルネームはセリア・ハーゲル。22歳。


 アリアの死亡とマーロゥの消滅をマグナ教団にした張本人であり、レオンとアイリスの指名依頼を枢機卿に頼んだ人物。

 レオンとアイリスの実力を高く買っており、護衛依頼の際には自らの領地に勧誘するなどの動きを見せた。


 デミル村魔族襲撃事件の鍵を握る人物とされているが、今の所明確な証拠は無い。


・サイモン


 バラッグ男爵からの依頼でデミル村の戦力調査に来た冒険者。

 練気拳の使い手で、接近戦に突出した実力を持つ冒険者だが、魔術耐性は低く、魔術を使われるとあっさり敗北したりする。

 

 レオンとは別れ際に拳を交えており、一度はレオンを敗北寸前まで追い込むが、本気を出したレオンに逆に命を奪われる寸前まで追い込まれ敗北。


 かなりの戦闘狂で戦うことは彼にとっての娯楽でしかない。

 

 レオンに敗北した後は領主からの依頼を疑われない程度に報告することを約束し、帰っていった。


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