第一章の登場人物紹介
・レオン
幼少期はレオンハルト・ガーラルと名乗っていたが、弟との家督争いに敗北し、ガーラル性を剥奪される。
その時に右腕を失い、領地を追放されて彷徨っていた所を不良精霊アイリスに拾われ、右腕の治療と戦う術を教えられた。
その後2年間アイリスと共に旅をしていたが、圧倒的な力を持つアイリスに恐怖を抱き、【服従】の召喚術を使用しようとして失敗し、決別する。
その後、1年程の間は銀狼討伐の際に巣穴に残っていた子狼を拾い、育てながら旅を続け、最終的にデミル村にたどり着き腰を落ち着けた。
年齢は23歳。
弟との家督争いの際に剣術のみの決闘で魔術を使用しようとして実の父親に右腕を切り落とされており、その出来事がトラウマとなって1体1の決闘では相手と同じ技術でしか戦えないようになってしまった。
1つの技術を極める事が出来ないが、初級技ならばどんな技術でも身に付ける事が出来る特殊な能力をもっており、実は、当時の弟との対決の際にも剣術以外の技術も使用可能であれば、ほぼ互角の実力を持っていた。
・アイリス
神出鬼没で世界を旅しながらトラブルを起こしていた不良精霊。
しかしてその実態は、風の神シルフィードの娘であり、立派な神族。
その事実を当時のレオンに知られてしまい、その“真の存在”を糧に【服従】の召喚術をかけれられそうになってしまうが、人族であるレオンと神族であるアイリスとの魂の格の違いから失敗。魂の癒着を許してしまった。
その後は神族としての格を失った事で精神が崩壊し、自我を失い名もない浮遊精霊として世界を漂っていたが、再びレオンに呼び出された事で神族の格を取り戻し復活。
以前ほどの力は失ったが、仮にも神の末席の存在なので人間や魔物、はぐれ魔族程度ならば圧倒できる力を持つ。
浮遊精霊として漂っていた頃の記憶もボンヤリとだが覚えているようだ。
魂の癒着は本来どちらかの特性に寄るとされ、現時点ではレオンとアイリスのどちらの魂に寄っているかは不明。
ただ、通常であれば術使用者の魂に寄せられるとされている。
●デミル村の住人
・カリン
デミル村で生まれ育った天才剣士。
武具職人である父と冒険者である母を持ち、幼少の頃から当たり前のように剣に触れていた。
流れ者が寄り集まって生まれたデミル村の中で数少ないヨソ者ではない娘。
まだデミル村が開拓村だった頃に母親を魔物に殺され、自暴自棄になっていた過去を持つが、その時にレオンと出会い、剣術を学ぶ事でやがて落ち着いていく。
レオンとは兄妹のような間柄で、家族ぐるみの付き合いをしている。
いつも無断で村の外に出てしまうレオンに憤慨しながらも心配している心優しい少女。15歳。
・アンドレ
デミル村の魔術師ギルド出張所に派遣されてきた元王宮魔術師。
元々エリート街道を何の疑問もなく進んでいたが、研究に傾倒する隙を彼を疎ましく思っていた上司に突かれ、辺境に飛ばされ今に至る。
一応、肩書きはギルド長であるため、左遷ではなく“栄転”という事になっている。
年齢は26歳とレオンと近い事もあり、言いたい事を言い合える良き友人同士。
しかし、スペクターとの戦いにおいてレオンがアンドレに対して色々と秘密にしていた事が多かった事もバレてしまった。
本職は研究者であるため、高位の魔術師であるものの戦闘は苦手。
・ヒルダ
デミル村の冒険者ギルド出張所所長兼受付。
元はB級の冒険者だったが、人間不信で辞めてしまった過去を持つ。
ギルドの受付にいる時は基本は丁寧な受け答えを心がけているが、本来の性格はどちらかといえば粗雑な為、プライベートでは直ぐにぼろが出る。
冒険者時代の職業は狩人。精密射撃というよりは“数打ちゃ当たる”といったタイプで、あまり細かい事を気にしない。
人間不信で人との接触を極力避けていた為に未だに独身。年齢はギリギリ20代。
最近の1押し冒険者はレオン君。
・デュラン
デミル村の村長。
元々は開拓村にやってきた開拓者。
筋骨隆々の恵まれた体格を持ち、自分の身長ほどもあるグレートソードを片手で振り回す腕力も持つ。
意外な事に冒険者の経験は無し。
妻一人娘一人の45歳。
・マルクス
デミル村自警団に所属している21歳の青年。
主な役割はデミル村南側入口の門番。
王都側の門番である事から、ある程度信頼と実力を備えている剣士。
・ダイケン
頭をツルリと丸めた冒険者。
デュラン程ではないが恵まれた体格を備えており、腕力に任せた拳が武器。
本人曰く「昔ドラゴン級の魔物を倒したことがある」そうだが、見たものはいない。ランクはC級。
ヒルダにはおっさんと呼ばれている。32歳。
・ハゲル
ダイケンとコンビを組んでいる冒険者。
獲物は両手持ちのバスターソード。
どちらかといえば影が薄く、ダイケンのオマケとして扱われることが多い。
ヒルダに好意を抱いているようだが、ヒルダにはダイケン同様おっさん扱いされている。31歳。ランクはC級。
・レイド
カリンの父親。武具職人。
気難しい性格で、何かある度にレオンがよく殴られている。
カリンが8歳の頃に冒険者であった妻を亡くしており、一人でカリンを育ててきたが、自暴自棄になったカリンの暴走を止める事が出来なかった。
レオンの事も自分の息子のような扱い方をしており、よく殴るのは愛情の裏返し。
武器防具を扱う店がデミル村には彼の店しかないため、冒険者ギルドに出される武具用の素材採取の依頼はほぼ彼の依頼となっている。
●ガーラル公爵家
・アルフレッド・ガーラル
レオンの腹違いの弟。燃えるような真っ赤な髪以外はレオンととてもよく似た顔立ちをしており、小さな頃はよく双子と間違えられていた。
成長が遅かった為に小さな頃はあまり期待されていなかったが、7歳を境に才能が開花。
剣術以外の才能は全くなかったが、15歳の時点で剣術の腕だけなら父親に迫るものがあった。
カリン以上の剣術の使い手。
本来は心優しい性格で、兄想いでお兄ちゃんっ子だった。
家督継承権争いの決闘に際しても兄を傷つけるつもりは全くなかったが、父親が兄の腕を切る瞬間を間近で見てしまった事から傷心。
後のレオンと同様に心にトラウマを抱えてしまった。
・ガーラル
アルフレッドとレオンの父親。家督を継ぐ前の名前はアルハルト・ガーラル。
家督継承権を持つ者は家督を継いだ後は初代に習い、ガーラルの名のみを名乗る家訓がある。
2人の息子を愛していたが、2人とも同じくらい愛していたが為に、それぞれの子供の想いを組み上げる事が出来なかった。
剣術だけではなく、初級止まりだが魔術を使用する事も出来る万能型。
そのため、剣術のみに関してはアルフレッドに近い所まで迫らえているが、戦闘力のみで考えた場合、アルフレッドを有に超える実力をもつ。
元々は、家名を失った息子をこっそり助けるつもりだったが、その中途半端な優しさが兄弟の溝を決定的なものにした。
・リンダ
ガーラルの正室であり、レオンハルトの母親。
実家はバストール王国侯爵アルガン家の長女。ガーラルとは政略結婚だった。
政略結婚ではあったものの夫婦仲は良く、側室であるマーガレットとも姉妹のように仲が良い。
当初はレオンが家名を剥奪されたとしても公爵家の人間として受け止めるつもりでいたが、目の前で右腕を切り落とされた瞬間を目撃してしまった事もあり、レオンと共に家を出ると口にした。
実際にレオンと国を離れた場合は、実家であるアルガン侯爵を頼るつもりだったようだ。
家族として仲が良いだけあって、アルフレッドに対しても自分の息子のように接していた。
・マーガレット
ガーラルの側室であり、アルフレッドの母親。
実家はライラック王国辺境伯ガールウィン家の次女。ガーラルとは政略結婚である。
ライラック王国の貴族は元をたどれば冒険者であるため、様々な能力をもつ子孫が多く、その例に漏れずマーガレットも回復魔術の素地をもつ魔術師。
家督継承権争いの決闘時には、回復魔術を使って腕を切り落とされてしまったレオンの止血と痛み止めの術式を成功させている。
リンダに比べれば従順な性格だが、ガーラルに関する事になるとやや強情になる面も。
リンダと同様、レオンの事をもう一人の息子のように扱っている。
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