星のカービィ考察 ～自論を述べていくよ～

2.カービィ世界の『宇宙』を紐解く

2つ目に語るのは、宇宙。カービィ達は「銀河にねがいを」や、「星のカービィWii」などで、多くの宇宙を旅してきた。

銀河の果てへ、彼方なる次元へ、様々なものに乗って、宇宙を巡ってきた。

さて、今回の論点は、『カービィ世界の宇宙は、どんな構図でなりたっているの？』

Wii以前は、カービィ達の銀河の中だけの話であったが、ハルカンドラがそうであったように、アナザーディメンションを介して多くの銀河があると思われる。

そして、今回の論点の起点となるのは、最新作スターアライズの敵キャラ、魔神官ハイネスのセリフ。ものすごい早さで流れるとても長いセリフの中に、今回の論点について多くの鍵がある。そのセリフの内容が以下。

『銀河の果てに追いやられた魔力を司る我ら一族の悲願！

　お前なぞにこの積年の思いの尊さがわかるのか？

　いやわかるはずがない断じてないないないない！

　かつて友であった奴らは我ら一族の力に恐れたのか、

　一族を皆ことごとく封印し銀河の果てヘと追いやった！

　それでも飽きたらずかこの歴史からその存在さえ一片も残らず消し去ろうとしたぁ！

　我らの魔力があってこそ、奴らの科学と融和することで成し得た偉大な繁栄！

　銀河の危機とも呼べるあのおぞましい悪夢を退けた我々に対しあまりの仕打ち！

　これは誤解などでは決してないない！

　我を狂っているなどと言った奴らよ聞こえているか！

　銀河の最果てヘと我らを置き去りにして旅立ち

　今も恐らくどこかでのんきに暮らしておるお前らに最早未来などない

　闇の物質を祀る我が一族の復権は近い

　皆が偽りと決めつけおった伝説の書の通りについに我らは神の居られる器を手に入れたのだ

　目覚めさせしものに染まり慈悲を下さるというその神の器は今満たされつつある

　遂に偉大なる神が誕生する時が来たのだあ

　誕生するぞう誕生するぞう誕生するぞお〜

　はっぴぃーばーすで〜い！新たなる歴史よぉ時代よぉ〜！はっぴぃーばーすで〜い

　偉大なる、神よおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！！！』

…ながい。

pixiv百科事典によるとこの間わずか6秒とのこと。

もしフルボイスだったらCVの千葉繁さんは大変だったであろう。

それはさておき、この中に、カービィ世界の宇宙の構図を考える上で重大な部分があると私は考えている。

まず、度々『銀河の果てに追いやられた』というワードが多く登場する。

そして、『銀河にねがいを』でも、ギャラクティック・ノヴァは『銀河の果て』に居た。

これはどういうことなのだろうか。まず、ハイネスの言う『銀河の果て』と『銀河にねがいを』の『銀河の果て』が同じ物を指しているのか否かが重要になってくる。私はこれについて、ハイネスの言う『銀河の果て』は、「全ての次元、時空を含めたあらゆる銀河の中の最果て」であり、『銀河にねがいを』で言われていた『銀河の果て』は「カービィ達の住んでいる銀河の果て」と捉えている。

そうすれば、『カービィ達の住んでいる銀河こそ「全ての銀河の果て」であり、その「果て」にギャラクティック・ノヴァがいる。』という構図になり、綺麗に整理されている。

そして、『科学の一族』（=ハルカンドラ人？）も元はカービィ達の銀河の住人で、ハイネスたち闇の一族の力を恐れ封印し、自分たちはその力の及ばないはるか遠くの次元へと渡った…。そう考えると、全ての始まりは、『銀河の果て』であるカービィ達の銀河であると考えられる。

以上より、私は、カービィ世界の宇宙は、『カービィ達の銀河を原点として広まった』と考える。2次元の数直線上で表すとすれば、カービィ達の銀河を原点（0,0）にとり、そこから上下左右どの方向かは分からないが、二次関数や扇形のような広がり方をしているのだと思う。

もしかしたら、カービィ達の住む銀河は、全ての原点であり、また、東方Projectの幻想郷のように各銀河で忘れ去られた存在たちが流れ着く終着点でもあるのかもしれない…。