第19話 ジョニーの怒り その3

バイクスーツの男が跳躍しスパイクホイールの元へと駆けつける。


「・・・・な、何もんだ~~~?」

そう言って立ち上がったバイソンヘッズの悪党達が再びランチャーから放たれた

ロケット弾で吹き飛ばされる。


「まったく、うるせえオーディエンスだぜ。」

敵がいなくなった所で槍を抜き、腕に付いたタイヤを回転させて赤熱化させて

ネットを切り裂いてスパイクホイールを解放する。


「・・・・あ?イグニッション・・・・何で?」

バイクスーツの男、イグニッションに引き上げられたスパイクホイール。


「ボーカル一人で突っ込んでんじゃねえ。」

イグニッションが呟くと同時に、巨大なトレーラーが爆音を上げて突っ込んできた。


コンテナが開くと、ドラムを背負ったタクシーモチーフのパワードスーツの戦士

とキーボードを抱いたレーシングカーモチーフの戦士が姿を現す。


「へ~イ♪ここがライブ会場かい?」

レーシングカーモチーフのラリースターが、キーボードをめちゃくちゃに鳴らす。


背負ったドラムをポンと叩いたタクシーモチーフの戦士、ワイルドキャブが

「いつでも行けるぜ。」

とサムズアップ。


トレーラーの運転席から、ドレッドヘアーにサングラスが特徴のスーツ姿の男が叫ぶ

「突発で単独ライブとか、つっぱしり過ぎだぜジョニー。」

マネージャーのハンクだ、こうして陽気なダークヒーローバンド。


その名も、オーバードライバーズが全員そろった。


ハンクが運転するトレーラーの修理ポッドにスパイクホイールを乗せ一行は進む。


ワラワラ出てきた悪党どもは、ロケットランチャーやマシンガンの餌食となった。


一行の目の前の巨大なプラント、バイソンヘッズの悪の城から唸り声と共に巨大な

牛頭のロボットが飛びだして来た!!


「調子に乗るのもそこまでだヒーロー共、皆殺しにしてやる!!」

鋼のミノタウロス、バイソンヘッドが巨大な斧を振りかざし叫ぶ。


「デカい客だねえ♪」

ラリースターが口笛を吹き


「俺達のビートで刻んでやるぜ。」

ワイルドキャブがドラムをたたく。


「・・・・行けるだろ、スパイクホイール。」

イグニッションが呟くとオーバードライバーズのトレーラーのコンテナが開き

マイクスタンドを構えたスパイクホイールがスモークの中から現れる。


「オッケー、ガイズ♪俺達のライブ、ぶっちぎってやるぜ♪」

スパイクホイールのMCにバンドメンバー達が楽器を持つ手を武器に変え

戦闘態勢に入る。


ダークヒーロー達の逆襲のライブの始まりだ!!






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