第14話 ピザハントゲーム
「いらっしゃいませ~♪」
自動ドアが開くと同時に店員が挨拶をする。
それに応えるかのように、マシンガンが唸りを上げて弾丸をばらまくっ!!
客も店員も逃げる間もなく、殺されて店内は血で染まる。
「はい、チ~~~~ズ♪」
マシンガンの持ち主が、携帯電話で店内を撮影する。
そして撮影した写メをどこかへと送信する。
「ひゅ~♪これでお仕事終わりっと、か~えろ♪」
マシンガンを乱射して虐殺の現場を撮影したのは、お団子頭の美少女。
顔はゾンビメイク、ファッションはパンク、携帯電話はデコレート盛り過ぎ。
彼女の名はゾンピー、まごう事なきヴィランだ。
自由気ままに悪事を働くフリーランスで、性格はいたってクレイジーだ。
くるっと背を向け店を出る去り際に、手榴弾を破壊したピザ屋に投げ込む。
後ろの大爆発を無視して道路のマンホールを踏み抜き、下水へと逃げるゾンピー。
下水道の中では執事がモーターボートを用意して待っていた。
「ご苦労様です、こちらがクラブからの報酬になります。」
ゾンピーにジュラルミンケースを一つ差し出す執事。
「さんきゅ~♪」
ケースを受け取りボートに乗るゾンピー、執事の運転で闇へと消えた。
ヴィランクラブの新たなゲーム、その名はピザハント。
世界中にシェアを誇るピザ屋、ポーカーピザをターゲットにした悪魔の遊戯。
アストレアシティはポーカーピザのホームグラウンド、ヴィラン撲滅を掲げる
市の政策を支援する大企業ともなれば狙われるのは当然で専属のヒーローチーム
『ファイブカード』は広告塔としても活躍中だ。
所変わって、ディーラーが経営する闇カジノのオーナールーム。
「ふっふ~~~ん♪次のゲームは順調ですね~♪」
パソコンを操作して、ピザハントの進捗をモニタリングするディーラー。
モニターには、シティのみならずリブラ州全域のポーカーピザのアイコンにバツ印が
付いていく。
「私が経営に乗り出す、デビルピザのお邪魔虫は消さないといけません♪」
ディーラーの目的は、ライバル企業の物理的な抹殺だった。
「いや~、私ピザが好きでオーナーになりたかったんですよ~♪
成功しないと、カジノのお客にイカサマして経営権を奪った甲斐がなくなります♪」
誰に語るでもなく独り言で悪事を語るディーラー。
「そして、ただ潰すのではなくゲームにしました~♪」
聞くに堪えない笑い声を上げるディーラー。
果たして、ヒーロー達はこの悪事を止められるのか?
第二のゲームは動き出している。
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