第2話 ライトヒーローとダークヒーロー
今日も今日とて騒がしい、アストレアシティ。
高速道路では、ヒーローとヴィランのカーチェイスが行われていた。
車体前部が髑髏のワゴン車を、二人乗りの青いオープンカーが追う。
オープンカーにはサイレンが点灯し、警察車両である事がわかる。
警察車両の助手席にはおでこを出した金髪、巨乳。眼鏡と3属性の美少女が
「止まりなさい、銀行強盗及び車両不正改造、速度超過もろもろで逮捕します!!」
とスピーカーを手に警告する。
だが、髑髏ワゴンは聞く耳持たず後部座席に設置した機銃で攻撃!!
警察車両は必死で避ける。
「殺人未遂も追加ぁっ!!・・・・もう、許せないっ!!」
学級委員長然とした眼鏡美少女、名前をシャーミン・レモンと言う。
シャーミンは、手首のブレスレットのスイッチを押して変身する。
一瞬の閃光の後、彼女は白とピンクのヒーロースーツを纏っていた。
胴体にはアストレアシティ警察の証、天秤の紋章がプリントされている。
シャーミン・レモン、彼女はヒーロースクールの学生でアストレアシティ警察
で現在サイドキックインターン中のライトヒーローだ。
クラスでは委員長を務め問題児をまとめ、警察では問題児な先輩や犯罪者を相手に
苦労する彼女のヒーローネームはポリスガール。
「警告はした、相手から撃ってきた、反撃良し!!」
手順を口に出し、手首に装備されたプラスマガンを構える。
真面目なのは良いが、融通が利かず臨機応変性に欠けるのが欠点だった。
彼女が構えている間にも、髑髏ワゴンとの距離は開く。
ポリスガールのプラズマガンのギリギリ射程外と歯がゆい距離感だ。
「教官!!スピード上げてください!!」
運転する自分の担当教官に訴える。
焦るポリスガール!! その時、事態は急変した!!
「な!!あいつは~~~っ!!」
髑髏ワゴンを運転するヴィランが叫ぶ、彼らの目の前に突如現れたのは
黒いゴスロリドレスに身を包んだ、青白い肌に赤い目の金髪。
こちらも巨乳の美少女で、髑髏ワゴンの前に立ちふさがり
道路にパンチを当てると黒い衝撃波が地面を走り髑髏ワゴンを吹き飛ばす!!
ゴスロリの彼女の名は、ミナ・マクスウェル。
ヒーローネームはダークレディ。
吸血鬼のパワーを持つダークヒーローだ、ヴィランには容赦がない。
突如現れたミナにより、髑髏ワゴンを自分の所に投げつけられたシャーミンこと
ポリスガールはプラスマガンを咄嗟に発射した!!
・・・・・その結果、髑髏ワゴンは大爆発を起こし犯人のヴィランも
盗まれたお金も消滅した。
「どどど、ど~しよ~~~~~!!」
自分のしたことに混乱するポリスガール、この時彼女はまだダークレディ
の存在に気づいていなかったのである。
「あ~あ、シャーミンがやっちゃった♪明日のクラスの話題にしましょう♪」
ダークレディはにやにやと笑いながら端末を取り出しSNSにアップする。
そして空を飛んで去って行った。
後日、ヒーロースクールにてミナとシャーミンの大喧嘩が勃発したのは別のお話。
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